《ベス》を残して・・ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

ユリぼうず


yuri0754


それでその夜、お化け屋敷に行って、むちゃむちゃになってしまったトミニャガさんは、魔女に傷の手当てをしてもらった



トミニャガさん 「魔女さんのお宅は懐中電灯もないのに、傷薬はおありなのね」


魔女 「はい、猫たちが時々怪我をして来るものですから」


トミニャガさん 「えっ、なに!この薬は猫と兼用なんですの!? 私そんなの嫌ですわ!」


魔女 「はい、もう付けちゃいました!」


トミニャガさん 「猫と兼用の薬なんて・・」


魔女 「トミニャガさん、差別用語は避けてください」


トミニャガさん 「さ、差別なんて!」


魔女 「で、《ベス》 の事ですが、どうなさいます?」


トミニャガさん 「大変困った事になっております!」


魔女 「はい・・」


トミニャガさん 「私、明日から主人と海外旅行に行きますのよ」


魔女 「まあ!」


トミニャガさん 「それで 《ベス》 をあずけるためにアニマルホテルを予約してますの。でもこんな状態では連れて行けませんわね・・」


魔女 「では旅行は取り止め?」


トミニャガさん 「ま~さかぁ!今日取り止めたらキャンセル料がバカ高いじゃありませんの!」


魔女 「でも・・」


トミニャガさん 「魔女さ~ん・・」


魔女 (これまで聞いた事もない優しい声・・ やな感じが・・する)


トミニャガさん 「 《ベス》 をお願いしますわ!」


魔女 「わっ・・ 私にだすか! (ですかだった・・)」


トミニャガさん 「連休だってどこにも出かけず家出グダグダなさっるんでしょう! ここは無責任な方とは言えあなた頼むしかないでしょうが!」


魔女 「逆キレた・・」 


トミニャガさん 「外にいるのを見かけたら捕獲していただきたい! それが無理だったらあの部屋の前に食べ物を置て下さいな。 その時くれぐれも魔女さんちの猫ちに横取りされないように気をつけてくださいね!」


魔女 「じゃあ、食事付き1泊¥2000で」


トミニャガさん 「魔女さんのアパートじゃないでしょうが!」


魔女 「でも、《涼子》 の部屋なんで・・」


トミニャガさん 「えっ!それは何? 《涼子ちゃん》 が宅の 《ベス》 を誘ったという、そういう事ですの?」


魔女 「何をおっしゃる!家出して来た 《ベス》 を 《涼子》 が必死に守っているんですっ! けなげでしょ!」


トミニャガさん 「そ、そうなんですの? そりゃどうも・・失礼」


魔女 「で、¥2000で・・」


トミニャガさん 「高い! どうせ食事置いて、後は放っとくんでしょ」


魔女 「バレました?」


トミニャガさん 「とにかく 《ベス》 の食べ物をお渡ししておきますので、朝晩それを与えて下さい。たぶん魔女さんちのフードは口にしないと思いますので」


魔女 「なら、《涼子》 の分も!」


トミニャガさん 「なんで!」


魔女 「一緒に暮らしているのに違う食べ物を食べさせる訳にはいきませんよ」


トミニャガさん 「そんなぁ・・」


魔女 「《ベス》 は 《涼子》 がいるからあの部屋にいるんです。 《涼子》 がいなかったらきっとどこかへ行っちゃいますよ!それでも良いんですか?!」  


トミニャガさん 「それは困りますよ!」


魔女 「では 《涼子》 の分もよろしく! 彼女にはちゃんと 《ベス》 を見張るように言い聞かせておきますから」


トミニャガさん 「明日は朝早いので、今取ってきます」


伐  「魔女、ご飯は刺身か聞いてよ!」


魔女 「トミニャガさ~ん! ご飯は刺身ですかぁ~」


トミニャガさん 「んなもん、腐るでしょうがぁ~!」



そんなこんなで、次の日(水曜日)トミニャガさんは旅行に出かけ

魔女が 《ベス》 のご飯の世話と見張りをするハメになってしまった