涼子
今日、魔女は朝からお出かけだ
私 「どこ行くの?」
魔女 「高校時代の友達の家にみんなで集まるの」
ジョン ブリアン 「コーコーってなあに?」
魔女 「学校だよ」
私 「魔女・・学校なんて行ったの? そんなの信じられない・・」
魔女 「高校時代の話はしたくないっ!!」
伐 「何だよ、突然不機嫌になってしまって」
魔女 「・・・」
ジンジン 「僕、その訳知ってる、制服がものすごく似合わなかったらしいよ」
魔女 「うるさ~い!! 黙れ!」
私 「どこまで行くの?」
魔女 「逗子のよっちゃん家! よっちゃんはすっごくお料理が上手でね、いろんなものいっぱい作ってご馳走してくれるんだよ。 デザートなんて3種類もあるんだ! わ~い!わ~い! ごっちそー ごっちそー」
魔女は弾みながら車をぶっ飛ばして行ってしまった
途中で待ち合わせしている他の友達(これが猫好きの茶子ママだ!)と遅れた方が¥100払う約束になっていたらしく
車をぶっ飛ばして行ったのは、¥100が欲しかったのか、¥100を払いたくなかったのか・・ それはむつかしい問題だ
夕方帰って来たんだけど
魔女の動きがやたら鈍い
これはお腹がいっぱいの証拠だ
私たちの夕食が終わって (実は茶子ママが私を不憫がって私にってツナ缶のお土産をくれたから、私だけそれを食べたんだ)
人間の夕食の時間になった
魔女はテーブルにいろんなご馳走を並べて
帰って来た家族に言った
魔女 「いつも食事を作らせてばかりでごめんなさいね・・ 今日は頑張ってこんなに豪華な夕食だわよ!」
家族② 「・・・ ふ~ん、これらのご馳走を誰が頑張って作ったの?」
魔女 「・・・」
家族① 「魔女は、頑張ったんだよねぇ」
魔女 「・・・」
家族① 「よっちゃんが作ったご馳走を頑張って運んで来たんでしょ!」
魔女 「えっと・・・魔女の事は気にしなくていいから、私の分も食べてね」
家族② 「そんな殊勝な顔してみせても無駄だよ、自分は死ぬほど食べて来てお腹がいっぱいなだけでしょうが!」
魔女 「・・・・・」
家族①② 「よっちゃんに感謝していただきますっ!」
魔女 「あと、茶子ママに備前焼の花瓶貰ったよ!」
家族② 「・・・花瓶? 木箱には 【とっくり】 って書いてあるよ」
魔女 「花瓶だよ! 私がそう決めたんだから」
家族② 「それにしても、超高そうじゃない?」
魔女 「うん!これは高価なものだよ」
家族① 「大切にしなくちゃね」
魔女 「あったりまえじゃん! お金がなくなったら売るんだから」
家族①② 「・・・ひとでなしだな・・」
私 (ろくでなしだな・・)