ジンジン
今日、《ジョン ブリアン》 が朝ごはんを食べなかった
魔女が、「はい、朝ごはんだよ」 ってくれたのに
《ジョン ブリアン》はお茶わんに顔をつっこんで、臭いをかいだだけで食べなかった
僕らだって、(また、安いカリカリか・・) と思いながらも食べてたのに
僕 「 《ジョン ブリアン》、何でご飯食べないの?」
ジョン ブリアン 「もっとおいしいカリカリが食べたい」
僕 「日曜日になったらもらえるじゃん」
ジョン ブリアン 「日よう日までまちたくない!」
僕らは日曜日だけ、ちょっと美味しいカリカリがもらえる
缶詰は土曜の夕食だけちょっとだけ高級なのが食べられるんだ
僕たちは、それと曜日によって違うアトリエのメンバーで一週間を知る
僕 「じゃあ土曜の缶詰まで食べない気なの?!」
ジョン ブリアン 「そんなわけないじゃん、まじょには言わないでよ!」
僕 「なにを?」
ジョン ブリアン 「この前、《りょうこ》 が 《ばつ》 に言ってたでしょ、 『がまんして食べなければしまいにサシミが食べられる』 って」
僕 「けど、ここには刺身なんてものはないよ」
ジョン ブリアン 「そんなことは知ってるよ。まじょがサシミなんて買って来たらぼくはぶっくりしちゃう。そうじゃなくて、ぼくがご飯食べなかったら、まじょがしんぱいしておいしいカリカリとかをくれるんじゃない? 《今日ちゃん》 がびょうきでご飯を食べられなかった時、まじょはこれでもか、これでもか、っておいしいものを買って来て食べさせようとしてたじゃん」
僕 「でも、《ジョン ブリアン》 は病気でも何でもないよ」
ジョン ブリアン 「いいんだ、食べなきゃしんぱいするから」
僕 「ふ~ん・・」
そして、夕方になって・・晩ご飯になって・・
それでも 《ジョン ブリアン》 は頑張って食べなかった
伐 「あ~、食った食ったぁ~」
魔女 「あれ、《ジョン ブリアン》、どうした?」
ジョン ブリアン 「なんか・・ ちょっと・・ 食べたくない」
魔女 「どこか具合が悪いのか? そんな風には見えないが・・」
ジョン ブリアン (まじょがしんぱいしだしたぞ・・・)
その後、魔女は絵を描き出した
それで・・ 《ジョン ブリアン》 は忘れ去られ・・
お腹が空き過ぎているらしく・・ ぐったりしている
夜のおやつの時間になった
僕らが夜中の宴会をやるための腹ごしらえだ
バリバリ、ガツガツ、ボリボリ、ガツガツ
《ジョン ブリアン》 が激しく食べている・・
伐 「すげえな、《ジョン ブリアン》 の食べ方!」
ジョン ブリアン 「まじょー もっとぉ~!」
魔女 「みんなが残しているからそれをもらいなさい」
ジョン ブリアン 「 《ジンジン》、さくせんせこうだよ! おいしいご飯をいっぱい食べられた。ぼくって頭がいいよね!」
僕 「なに言ってんだよ、美味しいご飯だなんて・・ 今夜のは最悪に安くてまずいカリカリだったじゃないか!」
ジョン ブリアン 「おいしかったよ・・」
僕 「あの 《伐》 までが残しちゃってたじゃないか!」
ジョン ブリアン 「・・・・・」
伐 「おい、《ジョン ブリアン》、飯を2日に一回にすると、もっと高級なご飯が食べられるぞぉ~」