ユリぼうず
魔女が僕らまみれの中で暴睡しながら・・
ベートーベンの悲壮第三楽章を頭の中で奏でていたらしい翌日
《伐》 はトミニャガさんちにもらわれてった
ジョン ブリアン 「なんか、さみっしいね・・」
水玉 「それを言うなら 『さみしい』 だろ?」
インジゴ 「ご飯の時、物欲しそうに覗き込まれる事もないからゆっくり食べられるけど・・やっぱ、ね・・」
ジンジン 「 《伐》 どうしてるんだろうね」
涼子 「服着て刺身をたべてるんじゃないの」
ジョン ブリアン 「パヒャヒャヒャ~ ピヒャヒャヒャ~!」
涼子 「なによ!いきなり・・」
ジョン ブリアン 「 《ばつ》 がようふく ピヤ~ピャピャ 着てる・・ピャ~」
水玉 「浅はかなんだよな・・ 《伐》、きっと刺身の事で頭がいっぱいで服の事なんか考えてなかったに決まってるじゃん」
ジョン ブリアン 「てぶくろもしてたりして!」
僕ら 「ピャーピャピャピャピャ!! ビャ~ビャビャ!!」
ジョン ブリアン 「そんな笑ったら 《ばつ》 がかわいそうじゃん・・」
涼子 「最初に笑ったのはあんたでしょうが!」
僕 「なんか・・すごく猫の数がすごく減ったような気がする」
ジンジン 「 《伐》がすごくデカかったからね・・」
インジゴ 「今頃、何してるかなぁ・・」
涼子 「寝てるんじゃない」
ジョン ブリアン 「パジュマ着てたりして!」
僕ら 「ギャ~!ピャピャピャ~・・ヒィ~・・ビャビャビャ~!!」
ジョン ブリアン 「笑ったらかわいそうだってば!」
涼子 「あんたが余計な事言うからでしょ! それにパジュマじゃなくてパジャマっていうの!」
僕 「 《伐》、どうしているかな・・」
ジョン ブリアン 「《今日ちゃん》 がいなくなった時と同じ気持ちがする・・」
ジンジン 「でも 《伐》 はニャバーランドには行ってないからまた会えるよ」
インジゴ 「私、《伐》 がいるほうがいいな・・」
水玉 「またご飯を取られるかもよ」
インジゴ 「それでもいいよ・・」
ここでいきなり部屋にサルが入って来た!
「何だ!こいつ!!」
僕らはパッとあとずさった
良く見たら家族②だった
僕 「どうしたの? すっかりサルになっちゃって・・」
家族② 「風邪ひいたから、棚にあった薬飲んだらこうなった・・」
僕 「それは魔女が前に一回だけ飲んで懲りた人間の薬だよ!」
家族② 「なにぃー!!」
僕 「あ~ぁ、僕知らないからね・・」
家族② 「ところで何か足りなくないか? ・・《伐》 がいない・・な」
僕 「 《伐》 ならおよそに貰われて行ったよ」
家族② 「なにぃぃぃぃー!!!」