伐
今日は雨だ・・
今日はバニャンタインだ・・
魔女 「散歩行くよ!」
ジンジン 「はぁ~?! 外は雨だよ、風もかなり強いよ!」
魔女 「行く!」
水玉 「何なんだよ・・」
魔女 「行きたくなきゃ無理に行かなくたっていいんだよ」
俺ら 「行くよ・・ (ったく、魔女の奴、何でこんな日に行く気になるかな・・)」
近所をちょこっと歩いて帰るのかと思ったら・・
魔女は1時間半のコースに向かって行った
信じられない
みんな雨と風でビッチャビッチャに濡れてる
ん・・?
俺 「魔女、傘は?」
魔女 「ない」
ジョン ブリアン 「まじょ、かさも買えないくらいびんぼうなの?」
魔女 「100均で買った傘があるわい!」
俺 「なら、何でささないのさ・・」
魔女 「卑怯じゃん、みんなが濡れてるのに」
水玉 「だって、魔女、ビチャビチャだよ」
魔女 「なら、みんなと同じだね」
ユリぼうず 「人間は雨の日は傘をさすんだよ、魔女知らなかった?」
魔女 「そおなの?」
俺 「そう言えば・・魔女が傘をさしたとこ見た事ない」
水玉 「確かに・・」
トミニャガさんちを過ぎて、例の犬のいる家を過ぎるくらいの時
《ジョン ブリアン》 が寄り道をしだした
魔女が何回も 「戻って来なさい」 と言ったのに 《ジョン ブリアン》 は聞こえないふりをして勝手に違う方に行ってしまった
散歩に慣れてない頃は、魔女にぴったりくっついて歩いていたのに・・
魔女は何回か連れに行ったけど
《ジョン ブリアン》 はその度にあちこちに行ってしまい
俺らは雨の中待たされて、心細くて、思わずお母さんを呼ぶ声を出してしまっていた
魔女が戻って来て・・
魔女 「ごめんね、待たせてしまって、さぁ行くよ!」
俺 「 《ジョン ブリアン》 は?」
魔女 「いなくなっちゃった」
水玉 「どうするの? 探さないの?」
魔女 「探さないよ」
ジンジン 「まだ子供だよ」
水玉 「僕らがみんなで探せばきっと見つかるよ」
俺 「 《ユリぼうず》 だったら間違いなく探し出せるじゃん!」
ユリぼうず 「やだ・・ ぼくお家に帰りたい」
魔女 「 《ユリぼうず》 は太っちゃったから歩くの!」
俺 「だから探せば歩くじゃん」
魔女 「いいから、先に行くよ」
俺らは散歩を続けて、雨浸しになって家に戻った
それから俺らは体を必死でなめ、魔女はタオルで頭や体を拭いた
水玉 「やっぱ僕、探して来るよ」
魔女 「よしなさい、自分で苦労して戻れなきゃ魔女家の猫じゃない」
水玉 「だって・・」
魔女 「 それよか魔女がもらったバレンタイン チョコ、見せたろか!」
俺 「わあ~、すんげえ!!」
魔女 「いいだろ、これで相当食いつなげるね!」
インジゴ 「けど、バニャンタイン チョコって女の人間が男の人間にあげるって誰かが言ってたよ」
俺 「それじゃぁ・・変じゃん!! 何で魔女がもらってんの?」
涼子 「魔女・・ ほんとは男なの?」
俺 「オカマ?・・・」
魔女 「好きなように言ってくれ~ もらった者勝ちさ!」
《ジョン ブリアン》 はまだ帰って来ない・・
魔女はチョコに喰らいついてる
こんな時に良く食べられるよな!