待ぢ!受けるんですけど! -10ページ目

クマモト・クール

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クマモト・クール

ニャイドルの同期(熊)

一定の確率で覚醒。(赤)
時計、カレンダー付き。
※このブログではイラストの公開なので省いています。

・・初登場で「痴漢」あつかいされた悲劇の?キャラです。結果としては濡れ衣だったわけですが。
名誉挽回という訳では無いですが「クール」な待受けになってます。

カラフルニクキュウ

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カラフルニクキュウ

シンプル系FLASH

時計、カレンダー付き
毎回ランダムで色が変わります(七色)

・・・ポップでシンプルな待受けです。携帯を開けるごとに毎回ランダムでカラーが変わるので楽しいですよ。
ちなみに日付、時間は右下に表示されます。※このブログではイラストの公開なので省いています。

初出勤なんですけど!


まゆげのない、私のカオ。ちょっとはれぼったい奥二重。私の顔はどっちかってゆうと、キツイ。このカオをキュート&デカ目にするのが、私の朝の仕事★ アイプチつけて、つけまつげつけて…しめて1時間かかるのです…。そして毛並みを整えて…これまた1時間奮闘する。

5時半起き、シャワー30分、ヘアメイクに120分で…ちょうど8時に家を出られる。
初日から…ねむい…
でも負けない。ぜ~ったい、メイクは手を抜かないんだから。

今日から私ニャイドルは某制作会社の社員。 まさに花のOL生活がいま始まろうとしているっ★ どんな生活が待ってるのか、わからないケド、私の朝の「仕事」は変わらない。どんなに忙しくなろうとも…メイクは手を抜かない! それが新入社員ニャイドルの誓いなのです。

全身鏡にアイドル系たれ目にゃんこが映ってるのを確認。う~ん、スバラシイっ。
毎朝、5時半に起きなきゃいけないケド…
戦闘モードでいれば、いっぱい稼げる! いいオトコも寄ってくる! はず。
期待いっぱい胸に膨らませ、通勤電車に飛び乗ったのですが…

***
む、むぎゅうぅ…

なんだこれ!!
これぞウワサの、埼京線ラッシュ!?

身動きとれないどころか、前から、後ろから、斜めから、体が押しつぶされそう。息が苦しい…。前のおっさんに顔を押し付けちゃいそうになって、私は必死で踏ん張る。こんなハゲおやじに寄り添ってなるものか。だいたい、2時間かけたメイクが取れちゃうぢゃないのっ。

「まもなく大宮~大宮でございます~」
電車がブレーキをかけると、人がどどっと私にもたれかかってくる。痛いっ…。
後ろのオバサン、重い。よろけてさっきのおっさんの背中に顔が押し付けられる。やめて~。お願い…。もうイヤ~。

痛くて、涙が出そうになったそのときです。
なにかが私のおしりに触ったのは…。

まさか…ち、ちかん!?

よけようにも、身動きがとれない。泣き面にハチ。
悲しいのを通り越して、怒りが沸き起こる。なんでこんな目に遭わなきゃいけないのっ。
はじめはソフトタッチだったその手は、ばれないと思ったのでしょう、だいたんにモミモミしはじめた。

ふざけんなよっ。

がたん、と電車が揺れて、私と、おっさんとオバサンの間に隙間ができる。私は素早く自分の手をなんとか移動させ、おしりのあたりにあった手を…つかんだ!!

「ちかんです!」

私が叫んで、周りの人が一斉にこっちをみたとき、電車が止まって、ドアが開いた。

* **
かっかっかっか…
表参道に私のヒールの足音が響く。
スーツのおじさんやおねえさんにまぎれて、ミニスカギャルが走るっ!
我ながら思いっきり浮いてるけど、そんなこと気にしてる場合じゃない。初日遅刻はカンベンなんです。だって、私みたいなギャルが遅刻したら、み~んなやっぱりねって目で見るでしょ。それがイヤなの。変な先入観とか持って、ギャルってだけでいいかげんとか決めつける。社会がそゆものだってことは私だって知ってる。だからこそ、走った。

あのちかんに手こずらされ、駅員室にひっぱっていっても、「違います」「やってません」なんてホザくから、思ったより時間をくっちゃったのです。駅員さんも、どっちを信じるか、迷ったみたいで、事情徴収とか始めちゃって。そんなのしてたら間に合わないからってなんとか振り切って、出てきてしまった。あの男がその後どうなったのかは知らない。ショルイソーケンとかされてんのかな。いい気味よ。でも、そのせいで、朝から500メートル走するはめになる私。まったくもう…。

久しぶりに走ると超息が切れる。
8時57分。ほんとぎりぎりじゃないの…。5分前精神厳守のつもりだったのにっ。アノヤロウ。

ビルの前にたどりつき、エレベーターの「上」を押すと8階のランプが点灯した。
降りてくるまで待ってられない…。
諦めて階段を上ることにした…。

* **
「おはようございます!」
8時59分。ぎりぎりセーフ。
ドアを勢い良くあけてあいさつしたのはいいのだけれど…

しーん…

返事がない。

がらんとしてる。

ちらかった机が並んだオフィスは、ブラインドが閉まっていてなんだか陰気臭い。
目の前に大きなふくろうの置物があって、それがまた、あやしい雰囲気を倍増させている。

もしや、場所、間違えた…?

そのとき、奥のほうで仕事していた、たった一人の社員らしき犬のおじさんが、のそっと顔をあげた。
「新人さん?」
「はい、よろしくお願いします!」
「じゃあ、オツボネギツネが来るまで、そこで座っててよ」
犬のおじさんは、立ち上がりもせず、隣の机を指差す。

「あの、ほかの人は…」

一人しか、いない会社じゃなかったはずだ。
「営業さんは来るの遅いし、朝は社長とおれだけだよ」
え、社長? そんな人、どこにも…

「ヨロシク頼ムヨ」

急にふくろうの置物がしゃべったのでびくっとした。

「トリ締まり役社鳥デス、ドウゾヨロシク」

ふくろうが、名刺を差し出した。
置物じゃなかったのか…。

「モウヒトリ、新人ガ、来ルハズナンダケドナ」

ふくろうの置物…もとい、社長は眼をぱちぱちさせた。たぶん首をかしげたかったんだろうけど、太りすぎてて、それができないのだ。
私は必死で笑いをこらえていた。
そのとき、そろっとドアが開いた。

「おはようございます、社長、うちの新入りだという男性が、下に見えてますけど、入ってもらって、いいですか」

たぶん営業の人だろう。律儀な感じのスーツ姿。やっと会社らしくなってきた。

「ヤア、キジネスマン、昨日ハオツカレダッタ。ソウダナ、ハイッテモライナサイ…」

社長が言い終えないうちに、キジネスマンは階下へと向かって・・・窓から羽ばたいていった。
キジなんだからしょうがないわよね。
でもあんな誠実そうな感じの人がいると、安心だわ。

「すぐ抜け駆けするから」

さっきの犬のおじさんがぼそっと言った。

「え?」

意味が分からずききかえそうとすると、社長が私を遮った。

「キニシナクテイイ」

なんか…二人、仲悪いの・・・?
ちょっと不安も入り混じる。
やっぱり新しい環境になじむのって大変そうだ。
けど、ちょっとわくわくしている私。
もう一人の新入社員ってどんな人かしら。
男性、って言ったよね??
もしかして、ものすご~いイケメンだったりして!
そして、そして、お互いに一目ぼれして、大恋愛に発展しちゃったりして。
そして、そして、私は半年後に寿退社しちゃったりして~~~。

…いかんいかん。

恋じゃなくてぇ…仕事しに来てるんですっ。…たぶん…。
でもね、でもね、
ふんだりけったりの初出勤の朝だったから。
これからはその分いいことがいっぱい、待ってる気がするの★
ひとりでほくそ笑んでしまう。

ガチャ…

ドアが開いて、みんなが顔をあげた…

・・・つづく