病院清掃⑦ 清掃方法「トイレ」 | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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病院清掃 トイレ

 

病院清掃でのトイレ清掃では便器に手を入れては絶対にいけません。病院では衛生性と安全性が非常に重要ですので、便器内に手を入れては、どちらも保証できなくなってしまうのです。今では少なくなっているでしょうが、もし、手を入れて清掃しているとしたら、直ぐに改める様にして下さい。先ず、安全性としては、このシリーズで血液体液による感染症(Blood Borne Pathogens=ブラッド・ボーン・パソゲンズ)について言及した通りで、便器内に手を入れると、手袋の破損や、目線が近くなることなどから、非常に好ましくありません。もう一つは衛生性の問題で、通常の常在菌は勿論ですが、特にノロウィルス等を便器内に手を入れていれば、防ぐことが難しくなってしまいます。トイレブラシを使って清掃する事を徹底してください。

トイレ清掃で重要な事はトイレは洗剤の方向が逆になる事を先ず、理解する事です。便器内で困った汚れは、尿石と水垢で、どちらもカルシウムが大きく関係しています。カルシウムはアルカリ性ですので、便器内側には酸性洗剤が必要になります。個室の便器はそれ程使用頻度が激しくないので、通常は非酸性(ほんの少し酸に傾いた中性洗剤の事)洗剤を使用し、偶に酸性洗剤を使用すると言う事でも結構です(あくまでも汚れ方に拠りますが)。いつも酸性洗剤を使用していれば、言う事はありません。共用のトイレは使用頻度が激しいので、ここには酸性洗剤が必要です。酸性洗剤を使用し、トイレブラシで確実に、全ての個所を擦りましょう。その後、必ず水で流す事が大切です。酸性洗剤は付けっぱなしはいけません。

弊社でお薦めなのはグリーンレストルームクリーナーとスパークリングです。前者はクエン酸でマイルドで、安全です。後者は塩酸で強力です。どちらも除菌剤が入っていますので、衛生性が補填され、医療機関向きです。

便器内側以外は除菌剤配合で、ノンリンスの物を使用します。弊社ではNABCが定番ですし、通常の除菌洗剤(GSニュートラル除菌等)を使用しても結構です。衛生性と美観をいつも守るように心がけましょう。弊社にはトイレ清掃用の様々な資料(無料)が動画がありますので、是非参考にして下さい。