EPA登録商品とNITE(製品評価技術基盤機構)認証 Ⅴ | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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EPA登録商品とNITE(製品評価技術基盤機構)認証

 

病院では確かな効力のある感染防止洗剤が必要になりますが、その点最も安定し確実なのはEPA登録商品でしょう。米国製品で環境保護局が認定した感染防止洗剤です。米国では殺虫剤と感染防止洗剤(除菌洗剤)を販売するにはEPA(Environmental Protection Agency =米国環境保護局)の認証が必要になります。ここまではどこにでもある話なのですが、この認証を受ける際に、どの微生物に有効であるのかをハッキリさせると言うシステムを取り入れたのです。即ち、認証にあったっては、必ずEPAの認めた第三者認証機関による有効テストが必要とされています。各メーカーはこれはと思う微生物に対する有効テストを受け、効果を出した微生物をカタログやボトルに書くことを義務付けられています。その感染防止洗剤を使う使用者はボトルやカタログに自分が除去したい対象微生物が載っていれば、その洗剤は有効と言う事になります。EPAのお墨付きになる訳です。

因みに病院レベル(Hospital Grade)には黄色ブドウ球菌と緑膿菌が最低限必要です。

 一方、今回の新型コロナウィルスは新しく出てきたウィルスですので、テストや印刷が間に合いません。EPAはお役所ですので、膨大な量の製品を扱っており、認可には相当な時間が掛かかります。しかし、EPAは2016年に規則を改正しており、新規感染症に対する対処方法を決めていました。即ち、対象ウィルス(新規感染症はウィルスが多いのです)に有効以上の力のある微生物(除去し難いとされる)に有効な登録を済ませており、EPAが効果があるとに止めたものをNリスト(新型コロナウィルス)として発表しています。Nリストに載れば、ボトルやカタログに明記されていなくても、同等の扱いを受ける事が出来ます。簡単に言えば、EPA登録されたものとみなされるのです。

現在は新型コロナウィルス(SARS-Cov-2)の実際に認定された商品も少しずつ出てきています。
 

NITE

日本ではこうしたシステムが無かったのですが、今回の新型コロナウィルスに対しては経済産業省の下部組織であるNITE(製品評価技術基盤機構)が初めて新型コロナウィルスに有効な界面活性剤9種(有効濃度付き)を発表しました。これも新型コロナウィルスに有効です。病院では他の微生物の事もあるので、これだけでは食い足りませんが、それ以外の場所では非常に有効です。そして、トイレや浴室と言った水回りは、いつも書いていますが、洗剤の方向が逆(アルカリが効きません)で、特殊な分野になっており、Nリストに間に合わないケースがあるのですが、こうした際にはNITEに適合していれば良い事になりますので、それを活用すべきです。

弊社ではトイレのNABCはNリストに載っていますが、浴室のCDC-10 はNITE適合になります。