リンス・ノンリンス Ⅹ
今日は洗剤を使うコツの最後3つ目の「リンス・ノンリンス」です。
洗剤使用を薦めると最初に出てくる質問と言うか疑念の一つが「時間が掛る」です。洗剤拭きをするとリンス拭き(洗剤を取る為の水拭き)が必要になる為、時間が掛ってしまうと思われるのです。我が日本では「洗剤!」と言うと殆どの方が「アルカリ性万能洗剤」を念頭に置きますので、こうした思い込みが出てしまうのです。アルカリ性万能洗剤は結構強い洗剤ですので、確かにリンスが必要になるケースが多いのです。しかし、本来メンテナンスはヒドイ汚れ対象ではなく、通常の使用箇所を手当するものですので、強い洗剤は必要ありません。しかし、ここで何度も強調しているように、水拭きでは汚れを全て(100%)落とすことはできません。従って、日常的に使用できる洗剤(私は日常洗剤と名付けています)を使うべきです。この毎日使用する日常洗剤は殆どの物がノンリンス(水拭き不要)になっています。水拭きしなくても、素材を傷めたりすることがないように最初から設計されているのです。また、保護膜タイプの洗剤もあり、こちらは残留成分が建材を保護する様になっています(木材やステンレスに使用します)。また、病院清掃では通常の感染防止洗剤はノンリンスですし、基本的にリンス拭きはしてはいけません。なぜならば、リンス拭きするタオルの衛生性が保証されていないからです。
ノンリンスタイプの洗剤は一度拭きですので、手間は水拭きと変わりませんし、汚れがすぐ落ちる事から、却って作業が早くなります。こうした作業には希釈して使用する安価な洗剤が不可欠ですので、前回の繰り返しになりますが、自動希釈器がそれを大きく助けるのです。
科学的清掃「メンテナンス」の実施には水拭きではなく洗剤拭きの習慣を付ける事が必須です。その際にはノンリンスで使用できる洗剤を選び、一度拭きでファインミストまでしっかり取る(ピカピカにする)ことを目指しましょう。慣れるとビックリする程簡単で、効果抜群です。