「終わりはワックス?」「surfactant(洗剤)とdetergent(洗剤) 英語とメンテナンス用語
昨日はCommitmentについて書きましたが、ついでに同じような類と言うか、翻訳やメンテナンス上の英語での表現で分かりにくいものを書いていきましょう。
米国へ行き、お客様に頼まれて、メンテナンスの現場見学をした際に(最近はセキュリティの問題で難しくなりました)通訳をする事があるのですが、私の通訳が分かり易いと誉めてくださることが結構多いのです。弊社だけでなく、折角外国に行くのだからと他社にも同様に頼んで現場視察をするケースなどでのことです。そうした際に、通訳を雇ったケースなどで、意外に作業内容がわかり難かったと言われるのです。これは勿論英語力の問題ではなく、業界用語を知っているかどうかの違いによるのです。頼まれた会社がお客様の為にとわざわざお金を払って通訳を雇うのですが、その通訳が業界に詳しくない場合にこうしたことが良く起こります。
メンテナンスには様々な専用用語がありますので、それを知らない、或いはうまく訳せないと、作業内容がチンプンカンプンになってしまう事があります。かつては私も米国に通い始めた頃(今らか35年以上前ですが・・)英語への不安から何度か通訳を頼むことがありました。しかし、満足する事があまりなかったのです。専門用語を含めてサラリと訳すにはかなりの英語力が必要で、米国在住が3~5年ではとても用が足りず、在住10年以上無いとダメというのがその頃の私の結論でした。その後は自分で訳すようになりましたので、苦労しながら、メンテナンス用語や表現を覚えたのです。
いくつか、分かりにくい例を挙げましょう。その代表的な一つは「finish」でしょう。
例えば洗浄後、[Apply a new finish.]
と言われたら、「新しい終わりを与える」
ではなく、「ワックスを1層塗る」と言う事です。
Finish は仕上げ材の事で、米国の連中はワックスをよくこう表現しますので、ここを間違えると、意味が通らなくなります。
もう一つ挙げましょう。surfactant(サーフェクタント)とdetergent(ディタージェント)です。この表現も良く出てきます。辞書を引けば、「洗剤(界面活性剤)」に「洗剤」となりますので、どう違うかがわからないと、理解できない事になります。
米国人がこの2つを同時に使った場合、surfactantは「界面活性剤=主成分」を指し、detergentは「助剤」と理解すべきです。両社の決定的な違いは価格です。
主成分は汚れを落とす主な役割を果たしますが、総じて値段が高いのです。一方助剤は主成分の働きを大いに助け、洗浄効果を飛躍的に上げるためのものです。その上、安価です。メーカーとしては効果を上げ、価格を下げるために、その2つのバランスをうまく取る必要があり、その2つの種類(それ以上の事もありますが)の選択と配分が一つのノウハウなのです。
例を洗濯洗剤にとれば、助剤はアルカリ値を上げ(洗浄効果が当然上がります)、繊維を膨らませます(穴が大きくなるので、洗濯し易くなります)。そこで、最適な界面活性剤を働かせる事で、洗浄効果が圧倒的に上がるのです。因みにその後、アルカリ値を素早く中性に戻す(酸性と言う事です)中和剤(リンサー)を使用すれば、手早く簡単に、効果良く洗濯が出来る事になります(勿論洗濯機にオートマでプログラムするだけです)。
こうした事を覚えておけば、外国の連中が界面活性剤の説明をした時、ワックス塗布の時などの理解し易くなるわけです。