感染防止洗剤を使いましょう② 「効果が確実」
前回の続きです。最初の「効果が確実」から説明していきましょう。感染防止清掃先進国の米国(今回のコロナウィルスでは酷い事になっていますが)では、感染防止の為の環境消毒が出来る感染防止洗剤を販売するには、EPA(Environmental Protection Agency=米国環境保護局)の承認が必要になります。そして、この承認を受けるに当たっては、販売メーカーはEPAが認めた第三者テスト機関で、対象微生物の有効性のテストが必要になります。対象微生物は様々です。黄色ブドウ球菌と緑膿菌のテストは病院清掃には必要になります。その他インフルエンザや、HIV・HBV・HCVなども対血液由来病原体への有効性としては必要になるでしょう。洗剤によっては白癬菌なども持っています。そして、これら(ご覧の様にウィルス、一般細菌、真菌を入れておきました)の有効であった微生物をボトルやカタログに書くことが義務付けられています。従って、使用者はボトルやカタログに書かれた洗剤を使用すれば、その対象微生物は除去された事になります。エビデンス(証明)があるのです。
注:ウィルス インフルエンザ
一般細菌 黄色ブドウ球菌 緑膿菌
真菌 白癬菌
従って、作業者は対象菌に適合した洗剤を使用すれば、少なくともその表面からの感染は起こらない事になります。
今回のコロナウィルスは新しいウィルスですので、このCOVID-19に対するEPA承認を持っている洗剤はまだ多くありません。EPAはお役所ですので(今回は特別宣言を出すなどしていますが)、時間が掛るのです。こうした場合には同じコロナウィルス属の承認を持っているものは一般的に有効と考えます。直接とってはいないが、同属のものの承認を得ているものをNリストと言いますが、それらの感染防止洗剤は有効とされておりそれを使う事が今のところ最も確実な方法という事になります。その場所に薬剤をたかった際に、多分大丈夫というのと、証明があるのでは大違いという事なのです。
この洗剤を使用すれば清掃した対象表面上からの感染は(次の感染者が触るまでですが)ないことになるのです。
そして、この手の洗剤は長い歴史と各社間の激しい競争により、非常に使いやすいものになっているのです。その説明は次回にしましょう。
コロナウィルス対応の洗剤を少しづつ紹介していきましょう。
前回も紹介した、ハルトです。
1:64稀釈です。pH(原液)が11~12ですので、希釈後も10前後という事です。
汚れ落ちが良いのとノロウィルスにも対応しています(ノロウィルスは結構難しいのです)。
病院では病室よりも、リハビリテーションセンター向きです。
スポーツ施設にも向きます。激しく汗をかき、少し汚れた所に向くというイメージです。
一般施設にも汚れ落としと除菌を同時にしてくれるので、便利です。
場所によってはリンス拭きが必要になるでしょう。