12 pHの端数について | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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12 pHの端数について

pHが10倍ずつで一単位と言う事を前回書きました。しかし、希釈倍率は必ず10倍毎(10倍、100倍、1000倍)とはかぎりません。20倍や40倍、50倍、或は1:64稀釈などがありますので、こうした場合どうするのかを知っておく必要があります。pH11の洗剤を50倍希釈にするケースを考えてみましょう。本質的には乗数ですので、下図の赤い線のようになります。正確には9.3チョットになるのですが、まさか現場に電卓を持っていく訳には行きませんし、数式を覚えるのも大変です。

そこで、分数で考えてしまします(黒線)。50倍ですので、最初の10で単位が1つ下がり、pH10になります。残りの5を分数で考えれば、0.5になります(10で一単位ですので、0.1ずつと言う事になりますので)。そこで、pH10から0.5を引きます。9.5になりますね。pHは10倍違って初めて実生活上で違いが分かると書きましたので、正確に計算すると出る違いの0.2弱を無視してしまいます(この程度の違いは大したことないので)。しかし、pH9.5と言い切ると、中には細かな事にこだわる人がいますので、about(アバウト)を付け、約9.5か9.5程度と言えばいいのです。この計算方法が世界では常識的になされています。これさえ覚えれば、あとは簡単な算数ですので、誰でもどこでも自分の使っている洗剤の強さを予測できます。

復習しましょう!

pHの希釈は

pH11の洗剤を水で薄めると→pH10

pH11の洗剤を水で100倍薄めると→pH9

pH11の洗剤を水で1000倍に潤めるとpH8

になります。

 

さて、ここでチョットした注意ですが、pH8の洗剤を水で100倍薄めたらどうなうなりますか?pH6にはなりませんね。pH7(中性)の水で薄める訳ですので、10倍以上は何倍薄めても、pH7を超えて酸の側になることは無いのです。純水(完全な中性)にドンドン近づくだけです。正解はpH7です。

 

pH11の洗剤を水で50倍に薄めると→pH9.5程度

になりますね。

それでは

pH12.1の洗剤を水で40倍に薄めたらどうなるでしょう。これが出来れば、pHの計算は卒業です。

 

正解は次回に・・・・