生産性向上とワックス管理
今日の営業会議で出た問題です。床管理には通常樹脂ワックスを塗って管理するのですが、月1回程度床を洗浄してワックスを再塗布する作業が必要とされています。業界では定期清掃と言います。この作業が非常に値崩れしており、床も余り綺麗にならない、施工する会社も儲からない、ワックスが早く痛むため、ワックスを完全に除去するための剥離作業(定期清掃の3倍の経費が掛かります=環境にもよくありません)が早めに必要になる等の問題を起こしています。定期清掃は東京を基準にした場合(人件費が最も大きい要因です)130円~150円位は必要でしょう。しかし、多くの会社が50円~80円程度で実施しています。ヒドイ場合では30円を切っているという話も聞いたことがあります。そうすると、ワックス自体も期限の切れた安いものをしようしたり、床洗浄の際に使用するアルカリ性洗剤の拭き取りが甘くなったりします。樹脂ワックスは高アルカリで架橋が崩れて剥離できるようになっていますので(金属架橋と言います)、アルカリには弱いのです。床洗浄をした際にはタップリした水で床をリンスしてやる必要があるのですが、その時間が取れない為(時間がすごく掛るのです)、生乾きのモップで2回拭いておしまいにしてしまい、アルカリが床に残っています。その上にワックスを塗る為に、ワックスが綺麗に保てず、剥離も早くなるのです。
こうしたケースでお困りの方に弊社が薦めるのはワックスの代わりに弊社光沢復元剤「バウンスバック」を原液か1:1で床洗いをした後で塗布します。この床洗いもアルカリの強い万能洗剤ではなしに、ノンリンスで使用できる最新のハイブリッド万能洗剤を使用します。そうすると上記の手間の掛る2回のリンス拭きの必要が無くなる為、作業も概ね30~40%程度短縮されます(作業人員の事です)。また、ワックスと違い、キズを埋めるだけの作業ですので、ビルドアップ(悪いワックスが重なる事=剥離が早くなる)しません。
生産性の向上には従来のやり方自体に切り込んでいく必要があります。管理する方は従来と同じ方が楽かもしれませんが、そもそも論としてワックスを毎月洗浄再塗布する必要があるでしょうか(安い金額でと言う意味です=ワックスを却って傷めてしまうので)?安価ではなしにシッカリしたワックスをシッカリした日常管理を行った方がよっぽどましになるはずです。
生産性の向上は働き手の少ない現在では喫緊の課題ですが、それには現在の仕様にまで言及すべきです。
掃き拭きとは何を使って、何を目的にするのかをはっきりさせるだけで生産性は大幅に上がるでしょう。ワックスを削っては塗り直すと言う作業から、ワックス自体を大切な資産と考えて、それを持たせる方法を考え始める事で生産性は大幅に向上するでしょう。