コンシュームの使い方 HPへの質問から | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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コンシュームの使い方

 

弊社HPにコンシュームの使い方についての質問がありました。今日はこの洗剤の特徴と使い方を述べましょう。

コンシュームはスパルタンケミカル社が最初に発売した中性のバイオ洗剤です。用途は汚水槽や排水口、グリーストラップ(厨房にある水周りのゴミ溜めの事)などの汚水や汚泥の除去、汚れた湖沼の浄化などです。また、1:10に薄めるとカーペットの染み抜き剤としても使えます。

本来は汚水槽や浄化槽、グリーストラップの清掃回数の削減用に開発されました。これらの掃除が中々大変なのですが、その清掃が減ればコストが削減できるので、うまく行けば結構な効用という事になります。様々な洗剤メーカーがこの問題にトライしたのですがうまく行きませんでした。なぜなら、これらの汚泥と汚水を両方浄化するには、汚水の所は空気があるので好気性バクテリアが向くのですが、汚泥には酸素がないので、好気性バクテリアが活動できないのです。ここには嫌気性バクテリアが向くのです。

スパルタンケミカル社はこの問題を通性嫌気性バクテリアを使用する事で、世界で初めて解決したのです。このバクテリアは空気の有ることころでは好気性バクテリアとして、空気の無い所では嫌気性バクテリアとして働くという面白いバクテリアです。この洗剤のおかげでスパルタンは全米業界第2位の地位を占める事が出来たと言う画期的な洗剤でした。

この後に様々な用途のバイオ洗剤を発売しました。弊社で一番売れているトイレ用の「バイオボウル」圧倒的な消臭効果を誇る除菌バイオ洗剤「エコライザー」などです。これらは正式には皆まえに「コンシューム」が付くのです。「コンシューム・バイオボウル」が正式名称です。

中性洗剤とバイオを一緒にしたコンシュームは技術的にはチョット難しい部分があります。闇雲に一緒にするとバイオは死んでしまいますし、バイオが活性化していると今度は洗剤を食べてしまうからです。従って、使用前(ボトルの中)はバイオを不活性化(冬眠の様なものと思って下さい)させています。水で薄まる事でバイオが活性化する仕組みになっています。従って薄めたら24時間以内に使用しなければなりません。それ以降はバイオと洗剤が喧嘩をしてしまうからです。薄めて使用する場合は使い切ってしまう事が重要で、余ったら配管に流しましょう。排管も綺麗になりますので。

排管の詰まりの改善や、上記の汚水槽・グリーストラップ等に使用する際には原液を流し込みます。10倍希釈では薄過ぎます。対象の大きさにもよりますが、毎日100C.C.程度を流し込み続けます。結果が出たらストップし、間隔をあけて流し込むタイミングを調整します。

この洗剤を消臭剤として使用する場合は1:10に希釈して、その対象場所を拭き上げます。必要があれば10分したら水拭きします。カーペットの臭い取りや染み抜きも同様に拭いて汚れや臭いを取ります。小さな部屋の臭い取りなどには最適です。

この洗剤は霧状にスプレーして使用してはいけません。肺や目に入る恐れがありますので。排管の詰まり易い場所やチョットした臭いが気になるところには最適です。勿論最初の用途での効果は言うまでもありません。