木部では保護膜タイプの洗剤を使用せよ | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

「仕事でお掃除をする方の作業を楽にする事」が使命(ミッション)だと考えています。

 一般の『お掃除』から世界のプロが実践する『メンテナンス』の紹介をしています。

メンテナンスのプロである為には、素人と圧倒的に差をつける必要がありますが,その差の一つは光沢を出す事です。どういう訳が、我が日本では高級ホテルも欧米に比べ光沢が無いように思います。これは、様々なところで光沢を出す事が出来るのだという事を知らない人が多い所為かもしれません。海外の一流ホテルに行くと、床から洗面台、金属部分、木部などがピカピカである例が多く見られます(勿論値段も相当いいのですが)。

今回は木部について述べましょう。テーブルや椅子、または手摺かなどに使われている木部は保護膜タイプの洗剤を使用すると、光沢が上がり、手触りも良くなり非常に高級感が増します。弊社ではウッドポリッシュと言うスプレータイプの洗剤ですが、洗浄部に直接スプレーし乾いた布で拭き上げていきます。この際重要なのは、水を含まない布を使用するという事です。ステンレス用の洗剤も同じなのですが、この保護膜タイプの洗剤は概ね油を含んでいますので、水を使用すると、水に反応し白い醜い拭き跡が出てしまうのです。我が日本でステンレスがあまり光沢が無いのはもしかしてこうした失敗が各所で繰り返された所為かもしれません。わが国では水拭きが多いのでスッキリとはしているものの、光沢が無いのです。

このブログにも何度も書いていますが、洗剤の主成分は界面活性剤と言う物質で、水と油を仲良くさせる性質を持っています。保護膜タイプの洗剤に含まれる界面活性剤と油に、水を加えれば反応する事は自明の理ですので、水を含んだタオルや布の使用は厳禁です。一度使用しても、その保護膜タイプの洗剤が同じものであれば、暫く使い続けても問題ありません(但し、えらく汚くなってはいけないのは当たり前ですが)。

この洗剤は使用すると光沢が上がり、肌触りが格段によくなるので、使用した後すぐに触って確認する事です。高級感に驚かれることでしょう。その上汚れを防ぐ効果もあります。次回の清掃を全面ではなく、人の触れる所だけにする事で作業効率を上げる事にもつながります。この洗剤は塗装部などにも使用できます。