ダストモップで擦らないで | お掃除とメンテナンスのプロ 矢部要のブログ

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ダストモップで擦らないで!

ここの所出張が多く、10日は長岡(新潟県)へ行って来ました。一月の中旬にも新潟へ行ったのですが、その時は雪が無く、途中の越後湯沢で下りた外国人スキー客に対して「折角日本に来て気の毒だなぁ」と思っていたのですが、今回は雪だらけで、越後湯沢は吹雪いて景色が良く見えないほどでした。スキー場はやっぱり雪があるとほっとしますね。
越後湯沢

さて、先日ある場所で清掃員の方がダストモプを使って床を拭いていたのですが、通常のモップを使用する様に、モップで汚れを擦り取るように、横から横へと拭いていました。このモップの使い方は違っているのです。
ダストモプは床の土砂を取る事を目的として作られてモップです。床の土砂が床材を傷めるのです。ワックス管理や大理石・御影石と言った天然石、セラミックタイル床も同様ですが土砂の除去がメンテナンス上非常に重要なのです。私が昔スパルタンケミカル社のインストラクター リー・レマスター(ここにも書きましたが先年亡くなりました)からワックス管理の基本として教わったのが透明なアクリル板に微量の土砂を載せ、脱いだ靴の裏で軽く擦るというデモンストレーションでした。少し擦っただけでアクリル板が傷だらけになってしまい、土砂の除去が如何に大切かを実感できるのです。
 我が日本は下足の文化の為、床の土砂に対する注意が散漫になりがちです。しかし、床管理には土砂の除去が欠かせません。こうした土砂を効率よくとってくれるのがこのモップで、昔は鉱油を染み込ませて使用していました(ダストコントロール法と言います)。現在は界面活性剤系の良いものが出ていますので、その方が良いでしょう。土砂をモップの一方向に溜めるようにして使用します。
現在ではマイクロモップの方が便利かもしれません。
また、出入口にマットを敷くこともメンテナンス効率を大幅に上げます。
ともあれ、床の土砂を除去しましょう。床が綺麗に保てます。