今日は各メンテナンスのうち、トイレメンテナンスのコツについて述べましょう。
私達が扱う業務用のトイレでは、便器の内側とそれ以外で洗剤を分ける事がコツなのです。
業務用トイレは使用が激しいので便器内に尿石・水垢が付きやすいのです。特に問題になるのが尿石で、見苦しいですし、悪臭も引き起こします。
尿石はカルシウムで出来ています。貝殻と同じです(尤も貝殻は悪臭はしませんが・・・)。便器にこびり付いたフジツボを水や中性洗剤で落とそうとしたら、大変な作業になってしまいます。
カルシウムはアルカリですので、酸を使ってやれば、簡単に除去することができるのです。酸を使わずに便器内の尿石を落とそうとしたら、手を便器内に入れてゴシゴシこするしかありません。
時々わが日本では見かける光景ですが、世界的にはこうしたケースは殆どありません(少なくとも先進国では)。かつて日本ではトイレ用の酸性洗剤というと塩酸ベースのものしかなく、また塩酸を扱う際の教育ポイントも整理されていなかったため事故が続出し、酸性洗剤自体が嫌われたという歴史があったせいです。
現在では安全な酸性洗剤も数多く、悪臭の除去や、時間短縮を目指すものなどを使用するとよいでしょう。
便器内側以外では酸性洗剤は不向きです。便器内側以外の汚れは拭けば直ぐに取れてしまうような汚ればかりですので、ここに強い洗剤は向かないのです。除菌をしたり、美観向上をしたり、同じく悪臭の除去をしたりするノンリンス(水拭き不要で1度拭き)の日常洗剤をお使いになるとよいでしょう。
こうした適所に適切な洗剤を使用することで、概ね作業時間の1/3程度は削減が可能です。マイクロクロスやマイクロモップも使用することで効率を上げます。
変わったケースですが、女子の和便で激しい臭いがする場合、弊社にある除菌剤とバイオが配合された「エコライザー」を使用すると悪臭が取れます。但し、バイオ洗剤ですので使い続けて10日~20日位してから効果が表れることを覚えている必要があります。
今日は夕方から福岡へ立ち、明日・明後日は九州です。