前回のテーマの続きです。
お掃除はできれば機械化したいのですが、わが日本の建物は狭く区切られているケースが多く、なかなか大型の機械の出番がないのです。やはり、人手(マンパワー)でやることになります。
機械化出来ずに、人手でやるわけですので、創意工夫では限界があります。考え方、やり方を根本的に変える必要があります。
この悩みは世界共通で、実際には米国が一番進んでいます。お掃除を論理的・合理的に捉える風習が定着しており、これを「メンテナンス」と呼んでいます。生憎わが日本はこの分野でもガラパゴス化しており、情報が入りにくいのですが、このメンテナンスの考え方を導入すべきなのです。
実際に作業を効率化するには2つの方向性が必要になります。「縦糸」と「横糸」と私は読んでいますが、一つは各メンテナンスを徹底的に効率化することです。
メンテナンスには様々な種類があります。トイレメンテナンス、カーペットメンテナンス、床メンテナンス、給湯メンテナンス、ガラスメンテナンス・・・などです。
さて、オフィスビルを例にとると、日常清掃ではこのうち
トイレメンテナンス 40%
カーペットバキューム 30%
床メンテナンス 10% (それ程贅沢でない清掃仕様の場合)
その他 30% (ごみ処理=20%を含む)
となっており、上記3つを合理化すればかなりの部分が住んでしまうことになります。(その他のごみ処理以外は10%しかありませんので)
次が横糸です。
標準時間計算ソフトの「メンテモジューラー」というソフトを弊社では作っています。これは米国ISSA(International Sanitary Supply Association=米国のメンテナンス協会のようなもの)が発表している考え方に基づいて作られたものです。
各メンテナンスを合理化し、その時間を組み合わせることで、はっきりとした、形のある作業時間短縮が可能になるのです。