17 謙信公祭・出陣行列(2014謙信公祭の旅) | 江戸手描き友禅「染工房 まいむらさき」のそめいろ日記

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栃木県小山市でそめもの教室の講師をやっています。
染め物のコトや、じんくん(秋田犬)のコト、歴史、芸術、美術、日々の色々を綴っていきます。

染師・まいまい です 


17 
謙信公祭・出陣行列
(2014謙信公祭の旅)


(デジャブか?そうです♪
以前、公開した記事ですが別なテーマで掲載しましたので、再びテーマ名・2014謙信公祭の旅で掲載しました)




いよいよお祭りです


2014年8月23日(土)、24日(日)
新潟県上越市の春日山で行われました

このエリアのリーダー、戦国武将、上杉謙信がテーマの
今回で89回をむかえた、伝統あるお祭りです



謙信公役は、なんとGACKT(ガクト)さん

(あ、私、ガクトさん好きですからね)




ガクトさん、今回は左足首骨折という、
ゆっくりと杖つき、そ~と歩く、
なんとも痛々しいお姿で上越入り

公演中の舞台で足を負傷したとは聞いてましたが、
まさか骨折とは・・・

ガクトさんは、ここまで来て大丈夫じゃないなんて
言えない、と冗談ぽく笑いながら、負傷の気遣いに
答え、続けて語ります

「正直、歩くのはきつい。歩くたび激痛がはしる。」

「観る人に勇気を与えたい。
けがをしていても、ハンデを負っていても
これだけできるんだと感じてもらいたい。
自分の気持ちと行動次第でなんとでもなる。
気合い、気持ちがあれば
やり遂げられることをお届けしたい。」

やるからには、しっかりやりきる意気込み・・・
プロ根性


そういえば、上越入りしたとたん、
即、病院に担ぎ込まれる騒ぎの後、
「御屋形様」をやり遂げた回もありました

「急患です!」
「えっ!御屋形様!?
大変だ!御屋形様がグッタリしてるっっ!」
「おやかたさま~~~~っっ!!」
といった具合にお医者さんも驚かれた
ことでしょう


※御屋形様(おやかたさま)とは謙信公のこと


(んっ?上越は上越でも、ちがうイベントだったかな・・・?)




毎度、毎度、頭がさがります・・・・
そしてありがとうございます

 

ガクトさんは大河ドラマ「風林火山」に謙信役で
出演なさっていた事が縁で以来、
ほぼ毎年のようにお祭りに「参加」なさってます



ガクトさんが参加する回は、ファンが大勢やってきたりで
通常時のお祭りより、にぎやかになるのだとか・・・

今年は前回・昨年を上回る大盛況ぶりでした



ガクトさんはお祭りへの考え方、取り組み方が徹底しています

「お祭り、上越を盛りたてていく一人として
参加するのであって、この祭りはガクトの祭りではない事を
肝に銘じてほしい」
といった趣旨をファンに呼びかけてらっしゃいましたメガホン





ガクトさんは毎回、お祭りにむけて、随分前から
いろいろ準備されるそうですよ

ボクサーさながら室温を40℃以上にして、
トレーニングしたり・・・

(幼い頃から今も、ボクシングはもとより、
様々な格闘技をなさるそうですよ
立派な拳ダコができている事がよくあります

炎天下で暑苦しい衣裳を身にまとい、
パフォーマンスできる身体づくりなんですって・・・

ストイック過ぎです

「やるべき事をやってるだけ」と返答されるのは
解ってますけど



いつかの回で、暑さを気遣う言葉をかけられると
「鍛えてますから・・・・・それよりも皆さんが心配、
無理なさらないでください」とおっしゃってましたよ

今年もカンカン照りでなくよかったですね




 
下図

宿敵、武田信玄を打倒すべく、「川中島合戦」をしに
出陣行列しているところ

いつも道路で行われます
15:30~17:00くらいまでパフォーマンス
「GACKT謙信出陣」は今年は16:00ごろからでした


※この場合、撮り放題のイベントなんです



以下JCVより

抜刀し観客をも鼓舞しているようす




上杉軍









観客はファンのみならず、老若男女

魅せる側、観覧する側、全国からやってきます

年々増えてる感じがします

男性がすごく多いですね
観覧者側からも、野太い雄々しい雄叫びが絶えません


GACKTファンの他に
大河ドラマ以来の根強い「GACKT謙信」ファンも多い

ちっちゃい子からお年寄りまで
みな、ハートをポッポさせ「おやかたさま~っっ
の、お決まりのラブコール


「がーくーとー」は禁句


おじいちゃん、おばあちゃんレベルになると
「御屋形さま(おやかたさま・謙信公)」は信仰の対象ですお願いします

おやかたさまの圧倒的な勇姿に手を合わせ、
ありがたく拝みますお願いします






この時のガクトさんは特別で、「GACKT」ではなく
謙信公が身体に降りている神懸かりの状態で
完全な「謙信公(御屋形様)」ですお願いします



この騒ぎを客観視(冷めてる?)できる方も、
目の当たりにすると、まるで別人だと感じるようです

不思議~



ガクトさんご本人も以前、お祭り参加後はしばらくの間、
「御屋形様が身体から抜けない」とおっしゃってましたよ










前回同様の、地紋が美しい黒の狩衣(かりぎぬ)と
扇のスタイルでしたね

大河ドラマ「風林火山」でおなじみの装束です

ちょっと専門的なはなし・・・

(この衣裳を水干・すいかんと呼ぶことがありますが、
この装束は水干ではないように思われます。
身分の高い大人は水干は着ません。
水干に似ていますが、これは狩衣ですね。
スポーツウエア・普段着です。
狩衣は貴族の装束でしたが、
後に武人も好んで着るようになりました。

水干の特徴は
衿の留め具が長い紐で、蝶結びをすることだったり、
縫い目に力がかかり引きちぎれてしまいそうな箇所に
菊綴(きくとじ)と呼ばれる「ポンポン」を付け、
補強することだそうです。
けれど、これには見受けられません。

洗えない絹製の狩衣に対し
水干とは「洗って干して繰り返し着られる」という意味で、
主に貴族の子どもの運動着的な存在。
大人も着ますが、狩衣を着ることができない身分の
低い人が着ます。

水干といえば牛若丸や白拍子が着ているのが印象的です。)
 






ガクトさんは、いつまで参加できるかわからない、
毎回、これが最後かもしれないという思いも込めて、
精一杯やっていると、毎年のようにおっしゃっています


「人はいつまで生きられるかわからない。
だから今を一生懸命がんばる。」
「死ぬときは笑って死にたい。」
ということをよくおっしゃいます




市側の話では、せめて上越に新幹線が通るまでは
出演してほしい、とのことでした

そして、開業はまだですが、北陸新幹線の
「上越妙高駅」は誕生に至りました

ですから、ガクト自身さんも前回が本当に最後だろうと
思い、特別な意味も込めて今までお祭りで着ることが
なかったこの衣裳にしたのだそうです

けれど、熱烈ラブコールに応え今回もやることになった
そうです




今回は扇ではなく「馬上盃」でもよかったですね


謙信公といえば無類のお酒好き

乗馬したままお酒を飲むほどに


馬上盃(ばじょうはい)は読んで字の如くですが、
乗馬したままお酒を飲めるようにデザインされたもの

大河ドラマでもおなじみのアイテムでしたね

実際に謙信公の愛用した馬上盃も
山形県の上杉神社に残されています

これ



サイトより


実際に本物を見学したことがありますが、
とても緻密に作られています

水色の地色に小さな花柄がふんだんに
入れ込まれた七宝焼き

謙信らしい都趣味、女子っぽい

林泉寺・謙信女性説(謙信公祭の旅15)
もどうぞ


薩摩切子がお好きなガクトさん

GACKT謙信は薩摩切子片手に
余裕の出陣というのもステキですよ

次回は「馬上盃」でお願いします




馬上盃って完全に飲酒運転ですね

そんなときまでお酒が手放せないなんて・・・
あ、謙信公ってアルコール依存症だった




出陣という引き締まった雰囲気の中で、
「おやかた た(さ)ま~~」のひとりのチビッコの
透き通る精一杯の声援にお気づきになったのか、
ふっ、と表情が柔らかくなった瞬間

その子の方へ、すーっと目線を送っていらしゃるようでした









謙信公祭 ・川中島合戦再現につづく・・・





ポスター・パンフレット





おまけ
1409207788512.jpg
じん姫 (愛犬 じん・秋田犬)

お祭りの顔出しのパネルにて

ガクトさん参加以来、謙信公祭ほぼ皆勤賞の
仁くんです


川中島合戦再現につづく・・・・



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