12 道鏡と孝謙天皇の子! 英親王を伝える富田節 | 江戸手描き友禅「染工房 まいむらさき」のそめいろ日記

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栃木県小山市でそめもの教室の講師をやっています。
染め物のコトや、じんくん(秋田犬)のコト、歴史、芸術、美術、日々の色々を綴っていきます。

染師・まいまい です



古の御代・・・
許されざる間柄に禁断の花が生まれたという・・・



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栃木県栃木市大平町富田・・・


道鏡・孝謙(称徳)天皇・英親王ゆかり(所縁)の地


道鏡と孝謙天皇の子、
英親王(はなぶさ しんのう)が
療養した地、富田(千種の里)には
富田節があります


一部抜粋させていただきます





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さあてこれから読み上げまするは  
富田宿にと伝わりまする
昔語りやいにしえの話

しばしお耳をけがしてみせます

今を去ること一千余年
 
薬師寺別当の道鏡さまの罪はむごくも
その子におよび
蝶よ花よと宮殿深く 生まれ育った
英親王

わずか十二で鬼住むという
陸奥の国にと流人となって
竹ノ内・野原の家来を共に
野超え山超え六百余キロ

難路たどりつ苦難の旅路
着いたところが山田の里よ

足はむくんで精根つきはて
もう一足も先にはいけぬ

下野国府の許しを乞うて 
富田里にと庵を建てる

お堀めぐらし家来と共に
あまた薬草を育てて住まう

育てた薬草里人たちに
施し与えて病をいやす

恩恵こうむる里人たちは
薬師如来よ生き仏よと
親王敬い喜びまする

いまでも残る千種の里や
堀の内なるその名称は
昔を語る名残でござる

されど人の世は
かなしいものよ

都育ちの英親王
突如病魔におそわれまして
あわれ十五のその春の日に
花の一期を終わらせました

嘆き悲しむ里人たちは
そのなきがらをば山田の里に 
土を盛り上げ葬りました

命日忌日は華香を上げて
塚を静々七回まわり
お参り欠かさぬ里人たちの
厚き人情に泣かされまする

その御利益で富田の宿は
ますます繁盛の一途をたどる

幾星霜を経た昭和の御世の
四十四年の春半ばすぎ
発掘されたるこの墓からは
世にも類なき貴重な品が
あまたこの世に現れまして
現世の人々驚きまする

英親王がこの世を去りて
それからざっと五百と余年

戦国時代とあいなりまして
~~~~


〈参考文献〉

 「大平町の文化財」

編集発行 
大平町教育委員会 生涯学習課





1 孝謙天皇は道鏡の子を産んでいた! その名は英親王!
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なりますよ!










もともとの富田節は若い男女の
悲恋の物語ですが

紹介しましたこれは
富田節の新作だそうです




音源の資料が無いのが残念
地元、富田の図書館に
熱望しておきました

私の父曰く、
富田節は八木節の流れを
くんでいるので、曲は
八木節と同じなのだとか・・・

ホントに




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英親王ゆかりの寺 如意輪寺




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