乳房全摘

これについてはそこまで大きなショックはなかった。


元々大したモノは持っていない魂が抜ける

ありがたいことに2人の子どもに恵まれ、2人とも母乳で育てることができた。

手足が無くなる訳じゃないし、生きていくのに不可欠な臓器でもない。

ただ温泉に行けなくなることを憂えていた悲しい


先生から全摘手術と同時に再建もできるとの話があった。

自分のお腹の脂肪を使うか、シリコンバッグを入れるか。

乳首は入れ墨かアートメイクをするらしい。


正直いらないと思ったが、もし欲しくなれば手術後でもできるらしい。


とりあえず今はがんを体から取り除くことが最優先だ。


先生の話では、

現時点でしこりは1センチ、ステージ1相当だという。

前に言われた時は、5ミリだったはず。

ということは、結局2つあったしこりは両方とも悪性だったということだ。


しかし、しこりの数はもう関係ないようだ。

MRI画像に写っている白くもやもやしているところ、これが全てがんだった。



「がん細胞が広がっている」


なんて恐ろしい言葉だろう。


今まであまり考えずにいた、あのことが急に現実味を帯びてきた。




『転移』



こんなにがんが広がっているなら脇の方までいってしまってるんじゃないか…?

乳房全摘よりも、がんが転移してるかどうかの方が私にとって大きな問題になっていた。


画像を見る限り、転移はしていないと先生は言った。

初期です、と先生は言った。

ほんとですかぁ?私はいつでも疑心暗鬼だ凝視



「良性か悪性か」


「部分切除か全摘か」



いつも2択あり、いつも悪い方になっていた。

そのたびに少しずつ諦めていった。仕方ないと諦めるしかなかった。



これからは何を諦めることになるんだろう。