登場人物 (前職の会社の同期たち)

 

このお話の始まりはこちら。

前の職場の同僚が、調停中だった①

 

パンダ…私。

藤木くん…20代で独立して、すぐにその事業で成功する。現在も仕事はとても順調。現在奥さんと離婚調停中。2人の子供がいる。

奥さん …ボルボに乗った彼氏と不倫していた。とにかくお金に執着があり、夫のお金を散財する。母親には高額なシッター代を支払っていたがお父さんは知らなかった。

ZくんとYくん…同期の男子

Aちゃん…同期の女子

 

 

 

 

誓約書にサインを書くと決めた日の前日。

 

財産分与の金額を

もう少し増額出来ないかと

LINEで送ってきた奥さん。

 

藤木くんはもちろん、返信はしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

友人弁護士

「前日にこんなの送ってくる奥さんだから

 今日も会えば色々と

 条件を追加してくるとは思うけど

 

 奥さんの言い分に藤木は何もその場で、

 決断しないでくれよ。」

 

 

 

友人弁護士は、藤木くんのことが

不安なようだが、それは

私たちも同じ気持ちだった。

 

 

もう連絡を取るなと言っても

奥さんからアクションがあると

文句を言いながらも反応してしまう。

 

 

そういう行動に出てしまうのは

私もこれまでのシーズンに関わりながら

いやというほど見てきたので

客観的に見ているのと

実際自分がその立場に立つのとでは

違うとわかっているけれど

 

それでも藤木くんの行動には

弁護士友人も、もう何度も

イライラさせられているのだろう。

 

 

 

藤木くん「わかった。」

 

 

 

そして午後。

 

 

友人弁護士の務めるオフィスに

奥さんと、奥さんの依頼した

女性弁護士が、一緒にやってきた。

 

 

奥さんはもちろんマスクをしていたが

バッキバキのメイクと

ブランド物に身を固めていて

どこに戦いに行くのだという

装いだったそうだ。

 

 

 

 

友人弁護士

「それでは、先日お伝えいたしましたように

 こちらの誓約書をご用意しましたので

 サインを書いていただきたいと思います。」

 

 

 

奥さんと、その弁護士は

誓約書に目を通す。

 

 

 

そして

 

 

 

奥さん

「私としては、昨日夫に

 LINEでお伝えしたお約束を

 こちらに追加していただきたいと

 思っていますが、

 それはどうなりましたか?」

 

 

 

藤木くん

「お約束って、あれは」

 

 

 

友人弁護士が、藤木くんを制す。

 

 

 

 

友人弁護士

「あれは、一方的に送られてきたもので

 別にこちらは、

 何の約束もしていません。

 

 そもそも奥様の整形は別居中に

 ご自身のお考えで行なったものですよね。

 

 本来ならご主人が払う義務は

 ないと思いますが、その辺りは

 どうお考えですか。」

 

 

 

奥さん

「それは」

 

 

今度は、奥さんの弁護士が

奥さんの言葉を制す。

 

 

 

奥さん弁護士

「それは、一方的な別居の申し出と

 子供達と引き離されたことで

 奥様は寂しさから自暴自棄になって

 自分を変えないと心がうまく

 コントロール出来なかったからです。」

 

 

 

藤木くん

「は」

 

 

 

藤木くん友人弁護士

「あの、そちらはなぜご主人が

 別居に踏み切ったのかとか

 そういう経緯をしっかりと 

 理解されているのでしょうか。

 

 そこまで把握した上で弁護を、

 お引き受けになったんでしょうか。」

 

 

 

なんだか藤木くんたちより

この弁護士さんたちの方が

バチバチしてきたご様子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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