シーズン３ 登場人物
● 主人公 紀子（ノリコ）さん
…40歳のワーママで一人息子は高校生。美容オタクでスタイルの良い美人。料理はプロ級。ある日夫と親友の秘密を知る。
●紀子の夫 マサル
…紀子さんの大学時代の先輩。都内で祖父の代から引き継いだ不動産会社を経営している。スマートで男女問わずモテる。
●紀子の親友 真子
…紀子とは高校時代からの親友。紀子たちの結婚式で健二に一目惚れされて結婚。娘が二人いる。
●真子の夫 健二さん
…マサルと大学時代のサークル仲間。普段はマサルとよくサーフィンに行っている。明るく子煩悩。
●メグちゃん、メグちゃんママ・パパ
……あるきっかけで、真子との関係性がわかる。
●田中君
…マサルの後輩で、マサルの会社の部下でもある。今回は紀子さんに頼まれて、尾行・追跡を行ってくれた。
※このブログは様々な女性の人生の一部を、私が本人に変わって書いています。
シーズン1 ミキの芝生 『不穏な着信』
シーズン２ 武田さんの芝生
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紀子さん夫婦
メグちゃんママ夫婦
この二組が同時にお店を出て
私も入り口まで一緒に進んだが
真子はついてこなかった。
私は紀子さんと
メグちゃんママに目配せをした。
二人にとって
特にメグちゃんママにとって
話し合いはここからなのだ。
メグちゃんパパはこれでもう
逃げも隠れも出来ない。
ここでは
真子との話し合いが中心だったが
本当の現実は、家庭に戻ってから。
これから家に帰って、それぞれの家庭で
答えを出してゆかなければならないのだ。
これが不倫。
たった二人で始めた身勝手に
多くの人たちが、巻き込まれる。
私は
真子のところに戻ることにした。
この流れも紀子さんたちと
最初から決めていたことだった。
このまま私が帰ってしまっては
真子の本音がわからない。
なんて私が聞き出したところで
どの真子が本当なのかは
私にだってわからないけれど。
とはいえ、
さぁ、これから真子と何を話そうか。
この後に及んで訳の分からない
発言が飛び出すなら
もう途中でも退室しよう。
私はそう思っていた。
ゆっくり席に戻ると
俯いてシクシク泣いていた真子が
驚いた顔をして私を見上げた。
戻ってくるとは
思わなかったらしい。
真子
「…パンダさん…もうみんな、
帰ったんだと思ってました。」
私
「帰りましたよ。
これから皆さん今後について
話し合わなければならないことが
沢山ありますからね。
それだけ大変ことなんですよ。
今回の件は。」
真子
「すみません・・」
真子はそれからさめざめと泣いて
私はしばらく沈黙していた。
私
「それで・・
今どんな気持ちですか。」
真子
「……私が、
甘かったんです。何もかも。
こんな風にしてしまって
誰にどうお詫びしたらいいか
もうわかりません。
もう全部・・失ったんですよね…」
私
「真子さんがそう思うなら
そうなんでしょうね。」
真子
「……。」
私は深く、ため息をついた。
私
「…真子さん。
前にも言ったかもしれませんが
私は以前から・・
真子さんの考え方には
あまり賛同できません。
はっきり伝えてしまって
すみません。
今になってやっと少し
誰かに対してのお詫びみたいな発言も
出てきている気もしますけど
どうしても真子さんの発言には
自分を守ろうとする言葉が多くて
だからなんでしょうかね、
全然共感できないんです。
真子さんはこうなった今、諦めとか
自分かわいそうじゃなくて
誰かのためになんとかしようとか
心から、、そう思えていますか。」
真子
「……」
私
「全部失ったのは自業自得だと
もうわかっているとは思いますが
だけど多分お子様たちだけは
真子さんの真実を知っても
真子さんとのこれまでの思い出から
あなたのことを心底
嫌いになることは出来ないような
そんな気がします。
健二さんの人柄を考えても
今後も真子さんのことを
悪く言うような子育ての仕方は
しない気がするんですよ。」
真子
「うぅぅ。。
うぅぅぅぅ・・
私はそんな家族を・・
裏切ったんですね・・
私・・・私・・・
あぁぁぁぁぁぁ」
どんなに泣いても、後悔しても
自分のせいでバラバラになった家族は
もう、帰らない。
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