このブログは私の親友ミキの結婚から

別居に至るまでを書いています。

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隣の芝生①最新のあらすじ。

 

しかし現在は記事がリアルに追いついたため

ミキの話題の進捗がない日は

最近あった隣の芝生話を書いています。

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隣の芝生②のあらすじ。

 

※登場人物の職業や年齢、名前、私との関係性は、

身バレ防止のため実際とは異なる部分も多いですが

本人の了承を得て書いています。

 

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冷たいかもしれないが

この時私は

電話越しに泣いている武田さんに

少し苛立ちを覚えていた。

 

もちろんわかっている。

 

悪いのは小田。

 

武田さんがうけた衝撃や

苦しみは計り知れない。

 

 

悪いのは、小田。

 

 

そんな中で自分が辛い時に

誰かと痛み分けなどできないし

人のことなど考えていられないし、

将来を憂いて

正しい答えなど思いつかないだろう。

 

 

わかっているのに

苛立ってしまう私。

 

 

「武田さん……

 

 武田さんの、今の涙は

 なんの…どういう種類の涙ですか?」

 

 

武田さん

「ごめんなさい…

 なんかこうやってパンダさんを

 巻き込んでしまっていることや

 決断できない私自身が

 情けなくて…

 

 

「決断出来ないのは、

 産むことをですか?

 小田さんを

 突き放すことをですか?」

 

 

武田さん

「お腹の中の子は

 もう、産みたいって思っています。

 この命を諦めることは

 きっと出来ないです…

 

 ただ、父親は小田さんです。

 

 産んですぐに

 父親のいない子供になるなんて

 不憫な気がして…。

 

 やっぱり父親には

 会わせた方が良い気がして、

 それなら小田さんとは

 穏便にいくように

 話をした方がって・・」

 

 

 

はい?

 

 

まって。

 

武田さん。

まって。

 

 

「不憫とは、

 誰から見た目線ですか?

 

 というか、

 小田さんと穏便にゆきたいなら

 そもそも奥さんに

 話す必要はあったでしょうか。

 

 部長まで巻き込んで……」

 

 

 

武田さん

「そうですよね…」

 

 

私は、声のトーンを落とし

我が子を諭すように

どうか武田さんの胸に

届きますようにと願いながら

話を続けた。

 

 

 

「ねぇ武田さん。

 

 今私、無駄に苛立ってしまったので

 ちょっと嫌な言い方を

 しているかもしれませんが

 

 ここでは

 正直に言っていいんですよ。

 

 

 まだ、

 小田さんが好きだって。

 

 

 武田さんだって

 ついこの間好きだった人に

 裏切られた身です。

 

 だからってハイそうですかって、

 好きな気持ちを頭と心から

 切り離せるわけないってことくらい

 私もわかっているつもりです。

 

 

 でもね

 

 その問題とこれはもう

 違うんですよ。

 奥さんがいたと知った以上

 悔しいし、

 死ぬほどむかつきますが

 

 こうなった以上

 小田さんに同情なんかしたら

 ダメなんですよ。」

 

 

 

私が武田さんに伝えたいことは

それだけじゃなかった。

 

 

「あと、不憫ってなんですか?

 産むつもりだと思っているのに

 子供を幸せにする自信は

 ないというのですか?」

 

 

 

 

 

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