ウイスキープロフェッショナルへの道 Vo.10 | PianoとWhiskyの店MaiMai

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名古屋市中区錦3丁目にある、PianoとWhiskyをお楽しみ頂くバーです★

お店の情報他、ウィスキー検定の事とか
好き勝手書かせて頂きます!!

なんと、このブログも10回目❗❗

お読み頂きありがとうございます❗

少しでも、ウイスキープロフェッショナル資格試験の参考になれば幸いです❗️


飽き性の私が何とか続けられているのも

感想やら色々メッセ頂けるからです✨

 ありがとうございます😀


今後ともドシドシお待ちしております!

また、間違っていたら是非教えて下さい💦

 


さて、またまた、ウイスキーコニサープロフェッショナル資格試験より製造の問題。


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【問】現在蒸留所自ら全ての製麦を

行っているところは少なくなっている。

ほぼ全ての蒸留所が麦芽の一部

もしくわ、全量を製麦専門業者から

仕入れてきている。その理由は?

 

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 問題文にある、製麦専門業者をモルトスターといいます。

そこに頼らず、蒸留所自身で製麦(フロアモルティング)を行っている蒸留所を挙げてみましょう。 

 

 

【フロアモルティングを行っている蒸留所】

 

・スプリングバンク

この蒸留所の特徴は何といっても、モルトの生産からボトリングまで全ての工程を行なってい事。

一連の工程を完結させている蒸留所はスコットランドではココだけです。

そして、使用する麦芽の100パーセントをフロアモルティングによって行なっています。

自家製麦100%はこの蒸留所だけです!!

 

 

 

 

・ハイランドパーク

ハイランドパークはいわゆるアイランズモルトの1つ。


スコットランド北部のオークニー諸島のメインランド島のカークウォールにある蒸留所です。


寒冷地で強風が吹き荒れる土地柄なので、ピートの種類は低木のヘザーなどが堆積したもので、アイラとは違った甘さを含んだスモーキーさを生み出します。


フロアモルティングによる自家製麦芽(フェノール値40~42ppm)を2割ほど使用し、あとはシンプソンズ社の物を8割ほど使っています。

 

 

 

 

・バルヴェニー

バルヴェニーは、スペイサイドで有名なグレンフィディックの弟分的な存在。

 

場所もグレンフィディックと同じ敷地内にあります。ウイリアム・グラントがグレンフィディック創業5年後の1892年に創業。弟分とは言え、すでに100年を軽く超える歴史を刻んでいます。

 

現在でも持ち主はウイリアム・グラント&サンズ社で、同社の3つの蒸留所、グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィーのモルトウイスキーをブレンドして前述のモンキーショルダーを作っています。

 

自家栽培した大麦を15%使用しています。

しかもそれらは、バルヴェニー城奥に位置する農地で栽培したもの。


フロアモルティングをおこなうどころか、自前で麦の栽培、麦芽製造もするという、徹底的に拘った蒸留所です。

バルヴェニーの大麦畑

バルヴェニーのスティープ(浸麦槽)

 

 

 

 

ベンリアック

ベンリアックはスペイサイドにある1898年創業された蒸留所です。


創業当時は3回蒸留やフロアモルティングを採用したスペイサイドらしからぬ方法を取る革新的な蒸留所でした。


しかし、わずか2年間の操業で閉鎖。65年間ものあいだ、隣のロングモーン蒸留所にフロアモルティングした大麦麦芽を供給しているだけでした。


1965年に操業再開しましたが、ブレンド用の原酒作りを行っており、オフィシャルボトルが発売されたのは1994年とかなり後発です。


2004年にベンリアック、グレンドロナック、グレングラッサの3蒸留所がベンリアックディスティラリー社という独立資本として生まれ変わり、2012年からフロアモルティングも再開しました。


再開出来ましたが、ほとんどは、モルトスターに頼っているのが現状です。

けれども、ピート、ノンピートと作り分けもしているのは特筆すべき点と言えます。

 

 

 

 

 

 

ラフロイグ

85%は近くのポートエレンに麦芽製造(フェノール値35ppm)を委託していますが、残りの15%はラフロイグ蒸溜所で製麦しています。

この15%に大きな意味があります。


まずは大麦が湿っている最初の12時間、「ラフロイグ」専用ピートを焚き、ピート香をよく付着させて高いフェノール値を獲得します。

次に18時間、ピートの熱とともに入り江から吹き込む潮風も取り込み、甘みを含んだ燻煙で独自の麦芽をつくりあげていくのです。
 

そうして、出来上がったウイスキーのフェノールの濃度は40~45ppmですが、数値でははかれない魅力が「ラフロイグ」にはあります。

 

フロアモルティングで使用する麦芽乾燥に使用するピート(泥炭)はアイラ空港近くの湿原にある専用ピートボグ(採掘場)から掘り出す。

多量の苔が混じる独特のピート。

 

 

 

 

・ボウモア

ボウモアは1779年にデビッド・シンプソンが創設したアイラ島最古の蒸溜所です。

 

ボウモアとはゲール語で「大きな岩礁」という意味で、その名の通り、浜辺に位置する蒸溜所は岩礁のように波しぶきがあたり、所内は潮の香りに満ちています。

 

ボウモアはスモーキーでフルーティ。複雑で微妙な味わいが魅力のスコッチで、アイラモルトの女王の異名を持ちます。

 

フロアモルティングによる自家製麦芽4割(フェノール値20〜25ppm)を使用し、残りはシンプソンズ社製のものを6割使用しています。

 

 

 

 

・キルホーマン

キルホーマンは、2005年にアイラ島に誕生したばかりの新進気鋭の蒸留所です。

独立系の蒸留所としてはアイラ島に124年ぶりに誕生。

 

特筆すべきは、他の蒸留所とは違い、海辺ではなく内陸部にあり、自社で栽培した大麦を使うことです。


ピートも周辺で採取したものをつかう、19世紀には一般的であった農場型蒸留所を現在に蘇らせました。

 

現在世界各国で新しく出来ている、クラフト蒸留所の走りといっても過言ではありません。


自家製麦を4割フェノール値25~30ppm)、残りの6割はポートエレン製(フェノール値50〜60)使用しています。

 

 

 

 

 

 

【フロアモルティングが少なくなってきている理由】

問題文にあるように、フロアモルティングを行ってきている蒸留所は、減って来ています。

現在のクラフト蒸留所ブームで、新たに始めるところは増えましたが、それでも全体から見ると一部です。

 

理由としては

フロアモルティングは重労働であり、しかも効率が良くないということが挙げられます。

 

製麦工場で行うモダンモルティングの方が一度に大量の麦芽を獲得する事ができます。


モダンモルティングとはモルトスターと呼ばれる製麦業者による外注で、モルトスターは機械によって大量の製麦を効率的に行っています。

 

大量に手に入れられる事、人件費などのコスト、安定した品質の確保、労働者の健康問題などを考えると、確かにモダンモルティングの方が良いかもしれません。

 

しかしながら、フロアモルティンには、非効率で手間が掛かるからこその、「個性を出しやすい」という利点が挙げられます。

 

それぞれの利点を生かしながら、各蒸留所"コレ"という味を追求すべく、工夫がなされているのです。

 

以上のことより、問題文の回答をまとめます!

 

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【回答】

大量に獲得しやすい事、

人件費などのコスト、

安定した品質の確保、

労働者の健康問題などの点から

製麦工場に委託した方が効率が良いため

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やっぱり、今回も難しいですね。
言えるのは、エキスパートの問題が基礎になっているということ。
エキスパートの時にもう少し深掘りして勉強すべきでした。
また、エキスパートをとってから、すぐにプロフェッショナルを受験すべきでした。残念ながら、大分忘れています。
これからエキスパートを受験される方は、是非、問題よりもさらに深く勉強される事をオススメします!
 
どうぞ、参考にしてみて下さい!
 
 

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