早いものでこのブログも9回目!!
お読み頂きありがとうございます❗
感想もドシドシお待ちしております!
また、間違っていたら是非教えて下さい💦
それにしても、範囲は広いし、深い試験ですね。
大学入試を思い出します。
さて、またまた、ウイスキーコニサープロフェッショナル資格試験より製造の問題。
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【問】グリーンモルトとは製麦工程の中で
どの段階が終了した状態か?
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グリーンモルト?初めて耳にする方も多いと思います。
まずは、製麦工程を順に辿ってみましょう!
その中で、グリーンモルトとは何なのかを見ていきます!
【製麦工程】
収穫⇨風燥⇨保管⇨選粒⇨ 浸麦⇨発芽⇨乾燥⇨除根 |
製麦工程の流れは上記の通りです。
詳しく見ていきましょう!
収穫
春に種をまいて夏から秋にかけて収穫します。
ウイスキー製造に用いられるのは主にこの春麦です。
風燥
水分16〜20%程度の収穫直後の大麦を乾燥させて、含水率13%程度以下にします。
保管
収穫直後の大麦は発芽しない休眠期間(ドーマンシー)があるため、サイロ(保管場所)で2〜3ヶ月保管しなければなりません。
しかし、現在では休眠期間がなくても発芽する品種も登場しているそうです。
ただし、休眠させない場合、発芽が不均一となる傾向があるので、やはり一定期間、休眠期間を設ける必要がだそうです。
ゴロゴロ寝るのは、人間だけでなく麦もやっぱり必要だということかも知れません。
選粒
粒径により、2〜3段階に分けます。
大きさを揃える事で吸水や発芽を均一にする事ができるのです。
また、この時に、発芽性能や寄生虫テストも実施します。
浸麦
大麦を浸麦槽(スティープ)に移して「ウェット&ドライ」と呼ばれる作業を行います。
(30〜60時間水に浸す&水からあげて空気にさらす)
その時に重要なのは、水温12℃〜16℃程度の冷水を使い、酸素を十分に与え、呼吸で生じた二酸化炭素を除くことです。
この工程で、汚れを除去し、その後含水率45%の状態にします。
Pauls社Glenesk工場の浸麦槽
発芽
大麦の中にある酵素を生成させるには発芽させなければなりません。
ます、高湿度で前項で記したように、12〜16℃の状態を保ち大麦に酸素を供給します。この間、大麦の発芽が均等に行われるために、麦粒は耐えす攪拌される必要があります。
そして、麦粒の全長に対して芽の長さが3分の2から8分の5程度に成長した段階で発芽完了させなければなりません。
これ以上成長させてしまうと、麦が自身の成長のために酵素を使い切ってしまうのです。
前述の通り、発芽に必要な条件は、水と酸素と適切な温度(12〜16℃)です。
大麦に含まれるデンプンは、胚乳のヘミセルロースなどで出来た壁に仕切られた小部屋の中にあります。
微少な粒の状態で存在し、周りはタンパク質で固められています。
水と酸素が入ると、胚盤の裏付近に植物成長ホルモンの一種であるジベレリンが生じます。
ジベレリンがアリューロン層に到達すると、ここで酵素が出来上がるのです。
そして、麦粒中の酵素が活性化し《グリーンモルト》となった段階で『乾燥』へと工程を進ませます。
要するに、グリーンモルトとは、発芽し、酵素活性化した状態を言うのです。
フロアモルティング
発芽室 サラディンボックス式
乾燥
キルンと呼ばれる乾燥塔に移動させて、熱源を当てて含水率4〜5%までに下げます。
この時に酵素力が落ちないように、50〜75℃程度で行わなければなりません。
この工程で、燻煙による燻香を麦芽にしみ混ませる事で、いぶしたような香りのウイスキーが出来上がるのです。
そのために、燃料としてピートを使用する事もあります。
しかし、ピートを使い過ぎれば、薫香が強くなりすぎてしまうので、必要な量を付加させた後は無煙炭などに切り替えています。
キルン
除根
水分の再吸収を防ぐために、乾燥した根を取り除きます。
この作業には脱根機(モルトスクリーナー)を使用する事もあります。
他、乾燥させた麦芽をそのまま保管し、スクニーングという別の作業の際に実施する場合もあります。
発芽に伴って下方に伸びてくるのは根である。芽は成長しているがまだ大麦の穀皮の中にある。根は乾燥後除去される
【グリーンモルトの特徴】
グリーンモルトは、麦粒のもみがパカっと割れて、湯を加えると簡単に分解されるような軟らかな状態になるのが理想です。
これは指先でつぶれる程度が目安で、スコットランドでは麦粒を壁に擦り付け、チョークのように字をかける程度の固さが目安とされています。
以上のことより、問題文の回答をまとめます!
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【回答】
発芽
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