1991年の夏に、仕事を辞めてMTBを購入し、北海道に渡った。もうずいぶんと昔だ。

そうすると決めた時、周囲の人たちから「北の国から」見たん?とよくいわれた。

僕はそのとても有名だったらしいその番組をまるで知らなかった。

自転車乗りであり、バイク乗りでもある僕にとって、北海道は憧れであり、聖地だった。
ドラマとは関係ない。

でも、頻繁に言われたので、スペシャル版?をレンタルして観た。

どんな内容だったかはもう忘れたけれど、いいドラマだった。

舞鶴から新日本海フェリーで小樽に渡ってから一ヶ月以上経った頃、このドラマの舞台になった富良野、美瑛あたりに到着した。

富良野駅前に着いて驚いた。

なんとこのドラマのテーマソングがスピーカーから流れていた。
一年中流れていると誰かに聞いた。

ドラマの中で登場するというお店などに、知人に連れて行ってもらったりしたけれど、ドラマを知らないのでよくわからない。

雪虫が舞い、あと数日で雪が降るだろうという気温5度くらいになった頃、越冬装備を持たず、資金も底をつき、北海道一周も果たした僕は大阪に帰った。
舞鶴は20度あった。
暑くて参った。

帰阪してから、このドラマをレンタルして観てみた。

懐かしい風景がたくさんあった。

久しぶりに観て、また懐かしくなった。

いつでも来れると思って帰ってきたが、社会復帰してしまうと、もうとても遠いところになっていた。




iPhoneからの投稿

WOWOWオンデマンドアプリで、映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」をiPhoneの小さな画面や車内のiPadで途切れ途切れで数日かけて観た。

途切れ途切れだったので、感動的なところもあまり入り込めず泣いたりはできなかった。

でも心はうごいた。

911テロで父親を突然喪い、取り返しのつかない喪失感から再生の糸口を見つける少年を中心とした人たちの話だった。と、思う。

僕は、突然人生が終わった父親、トム ハンクスの事を考える。

僕が24歳のときに父は52で肝ガンで亡くなった。

発覚してから二ヶ月だった。

もちろんものすごく悲しかった。

しかし、あとで思った。

お父ちゃんはやりたいことをやって死んだんかな?
人生がいつ終わるかなんて僕だってわからない。

いつかやりたいと思っていることがあるなら、今やらないとやれずに死ぬんちゃうか?
刹那的かもしれないが、そう思った。

その一年後に仕事を辞めて旅をした。
子供の頃からやりたかった、長い旅だ。

二年後、再就職した。
そして今。

いま、僕はやりたいことをやっているのか?いま死んで悔いはないのか?やりたいことって何だ?

いまこのタイミングで再びこのことを突きつけられるのはきっと偶然ではない。



iPhoneからの投稿

「そこに愛はあるのかい?」

これは、昔、江口洋介さんがドラマ「一つ屋根の下」で発していたセリフだ。

このセリフがとても印象に残った。

そして、今に至るまで、自分の行動や発言、人の行動や発言を測るときにこれを基準にするようになった。

いい大人が愛を語って小恥ずかしいが、ここを基準に自分を振り返ってみると、いかに自分が不誠実な生き方をしてきたのかと恥ずかしくなる。

名前を出さないブログだからいえるが、「愛こそすべて」は、本当に大切だと思う。

立場とか、しがらみとか、いろいろあって、発言も行動もたくさんの制約がある。
しかし、それでもこの言葉をいつも問いかけて生きてゆきたい。

なかなかやけどね。





iPhoneからの投稿