恩師との再会〜徳島県立城北高校〜 | オペラ歌手 楠野麻衣 Official blog

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オペラ歌手 楠野麻衣(藤原歌劇団団員・ソプラノ)のオフィシャルブログ。
出演情報や日々の活動などを徒然なるままに綴っています。

徳島日記。

先日帰省した際に
城北高校時代の音楽の先生、
高橋倫子先生にも会ってきました。

合唱部に所属していた高校1年生の私に
「滝廉太郎のソロの声楽コンクールを
受けてみてはどうか」と
高橋先生が誘って下さったのがきっかけで、
私は声楽を習い始めました。

初めて歌ったイタリア歌曲は
「Caro mio ben」。


高校1年生の時のコンクールは
箸にも棒にも掛からぬ
という感じでしたが、

3年間挑戦し続け、
3年生の時は県大会を突破して
大分県竹田市で開催される全国大会に
行かせてもらいました。

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(ガラス越しに撮ったら顔が伸びてた…)

先生とピアニストと三人での電車旅。
結果は予選敗退だったけど、
(予選で私の前に歌った人が優勝)

同世代の上手い人たちの歌に
刺激をもらって、温泉に入って、
いい思い出です。

あの時優勝した人達は
まだ歌ってるんだろうか?


後に私の座右の銘となっている

「努力は素質を上回り、
気力は実力を超える」

という言葉は、
この時にピアニストさんから
教えてもらった言葉です。
(彼女は現在徳島の中学校の音楽の先生。)


音楽家になる方は、
音楽高校出身の方が多いのでしょうが、
私は徳島県立城北高校という
普通科の進学校。

「国公立大学に進む子が素晴らしい」

という風潮のある学校でした。
(今はどうかわかりませんが)

その中で音楽に進学するというのは
異端であり、居心地の悪いものでしたが、
高橋先生も担任の先生も
快く送り出してくれたおかげで
今も歌っていられます。


先日、お会いした際に先生が、

「音楽に進んで何が悪いん?
英文学部に進んだ子が全員英文学者に
なるんかって言うたら違うだろ?

英文学部を卒業して
コンビニの店員になる人もおるし、
音楽に行ってOLさんする人もおる。

ほれはみんな同じじゃ。

それをどうして音楽に行く人間は
悪いみたいに言うん?

たとえその道で花開かんかったとしても、
同じ4年間かけるのなら、
好きなことを勉強出来るっていうんは、
ほの子の人生の幸せやと私は思う。」

と仰っているのを聞いて
嬉しくなりました。


昔から進学課と戦ってくれる先生だった。


16歳、17歳で選ぶ道が
正しいかどうかなど分からないし、
実際普通科に進んで就職した方が
生活するという面では
安定するのかもしれないけれど、


私は自分の進む人生の方向性は
自分で考えて決めた方が、
その後の人生、心豊かに悔いなく
生きて死ねると思っています。


極端なことを言うと
この先稼げず飢えて孤独死しても
悔いはない。


自分がそういう考え方になったのも
人生の分かれ道を決める時期に
先生のような人に
出会っていたからでしょうね。


久しぶりにお会いする先生は
お元気そうでキラキラしてて

「私も30歳になりました」と言うと

「まだまだこれから!
40代が一番楽しいよ!」

と笑顔で仰ってました。


私のまわりには、
生き生きした人生を
歩んでいる先輩がたくさんいて、
年を重ねていくことが楽しみです。



ミュージカル「コーラスライン」より
“愛した日々に悔いはない”

(日本語歌詞)
悔やまない 選んだ道がどんなに辛く 
この日々が報われず 過ぎ去ろうと
泣かないわ 好きだからこそ 
命燃やした この日々に
口づけして 別れよう

あぁ この愛を 胸に抱き 
明日を生きよう
ためらわず 思いのままに 
すべてを捨てて
生きた日々に 悔いはない 
この道を ひたすら

あぁ この想い 胸に抱き 
別れを告げよう 
悔やまない 好きだからこそ 
命燃やし
すべてを捨てて 生きた日々に 
悔いはない
ひたすらに この道を


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