「おまかせ&連続音化!」0から始めるUTAU調声⑦ | チラシの裏 ~UTAU調声メモ~

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UTAUの調声の話を中心に、初心者向けの使い方からうまく歌わせるコツ・ニッチなネタまで、独断と偏見で書いています。

初稿:2020年9月

 

 

~前回までのあらすじ~

楽譜を入力できた!

 

 

とりあえず重音テト(単独音)で音を出すところまではできたと思います。

 

 

○エンジン・音源を変更する

今までのプロジェクト設定(エンジン・音源)は最速で採譜する用でした。

ここからは出音にこだわっていきます。

 

 

・音源を歌わせたい子に変える

 

・ツール1を「wavtool4vcv.exe」に変える

これは音のつなぎ目をなめらかにする「位相合わせ」の機能がついたwavtoolで、出音が綺麗になります

 

・ツール2(エンジン)を変える

私の好みだと、「fresamp.exe」(いわゆるfresamp11)を使うことが多いです。堅めの音になります。

バラードや囁き系の音源だと「tn_fnds.exe」がしっとり合います。

重音テトだと「resampler.exe」のほうが聞き覚えのある声になるかもしれません。resamplerはUTAUのデフォルトエンジンです。

 

(wavtool4vcvやfresampなどは③プラグインのインストール!の後半でDLしたエンジンです)

 

 

 

○画面表示を変更する

左下の波線を押すと調声用の表示に、

さらにPも押すと詳細表示になります。

 

また、画面右上の「Mode2」ボタンは常にオンにしておきます

 

 

 

○調声の下地を作る

③プラグインのインストール!でインストールした「おま☆かせ2020」プラグインを使います。

 

プラグインをかけたい音符を選択(とりあえずCtrl + Aで全部選択すればOK)、

キーボードのNを押すとプラグイン一覧が出るので

「おま☆かせ2020」を選びます。

 

使い方はプラグインの配布所にも書いてますが、

起動したら単独音か連続音か選んでOKを押すだけです。

CVVCの子は、とりあえず連続音を選んでおいてください。

(プラグインの設定を色々変えた場合は、Resetボタンで初期状態に戻せます)

 

 

また、連続音の子はお好みで「子音速度」にチェックを入れてください。

滑舌のもたつきが軽減されます。

 

 

今回は重音テトを使って「連続音」の設定でかけてみます。

するとこうなります。

 

・ピッチ

音符と音符をつなぐように線が現れたと思います。

これがピッチ(ポルタメント)がオンの状態です。

(オンにしておかないとあとでピッチ調声ができません)

 

・ビブラート

音符の中に波線が現れたと思います。

これがビブラートがオンの状態です。

おま☆かせ2020のデフォルト設定では、音符の長さなどの条件に合わせて自動的にそれっぽいビブラートがかかるようになっています。

 

※ピッチ・ビブラートは、「ピッチコントロール画面」からオンオフできます。

ピッチコントロール画面は音符を選択して右クリック→「ピッチ...」を選ぶか、Ctrl + Tで開きます。

 

・歌詞

今まで「か」「え」だったものが、「- か」「a え」になりました。

これが「連続音化」です。

 

プラグインを単独音の設定でかけた場合は、母音のつなぎ目を綺麗にしたり音量を変えたりといった、単独音向けの調整がかかるようになっています。

 

また、今回は歌詞に「を」はないですが、「を」がある場合は「お」に一括変換してくれます。

(音源によっては「を」だと音がでないことがあります)

 

 

他にもエンベロープやらモジュレーションやら多表情音源の対応やら、

おま☆かせ2020は色々やってくれますが、そのあたりはおいおい分かってください。

 

 

 

○結局連続音って何なのよ?

連続音化した音符を1つずつ聞くとわかりますが、

「a え」とはすなわち「あえ」です。そのまんまです。

 

音声合成では、「か」「え」「る」をつなぎ合わせるより

「か」「あえ」「える」の素材をつないだほうが綺麗になります。

 

だから、「え」ひとつにつき、

[a え][i え][u え][e え][o え][n え]、そして[- え](前が休符のとき)の7種類を用意しておけばめっさ綺麗に繋げるんじゃね?

これが連続音です。

連続音が誕生したときは8月革命とか呼ばれてかなり話題になったとか。

 

 

 

○音がブツブツいうとき

前回、音が部分的にブツブツしててもとりあえず放置!と書きましたが、今の段階でまだブツブツしてたら直します。

 

これは、簡単にいうと元素材(原音)の音程をうまく解析できなかったときに起こる現象です。

 

元の音素材の音程は周波数表というファイルに記録されていて、この扱いはエンジンごとに変わります。

(だからエンジンを変えて、音素材も連続音等に変えた今の段階で対処するわけです)

 

周波数表の詳しい説明や対処方法は「周波数表の基本」に書いています。

 

 

 

○次回!

 

「思い通りに歌ってもらう!」0から始めるUTAU調声⑧