同時に、救助に当たっているひとたちを見て
心が、ざわざわした。
考えないようにしていた
「もしもあの時だれかが…」
そんなどうすることもできない気持ち。
なのにこれまで何の行動も起こさないで生きてきた自分への違和感。
自分だったらどうだろう。
目の前で人が倒れていたら?
たぶん、動けない。
そう思うのは、知識がなくて自信がないから。
そこまでわかっていて、なぜ今まで知ろうとしなかったんだろう。
ニュースを見た時、今だ、と思った。
救命講習の受講を決めた矢先
観劇した舞台の出演者が、翌日の本番中に突然倒れ、くも膜下出血で亡くなられた。
舞台は千秋楽を目前に中止となった。
関係者から知らせを受けたとき、ひどく気持ちが落ち込んだ。
当時の父と同じ年齢で、お二人の子がいらっしゃると聞いては当時と重ならないわけが無かったし、他人事だとは全く思えなかった。
ましてや、亡くなる前の日のお元気な姿は記憶に新しかった。
一刻も早く講習を受けたいと思った。
というより…
受けなければというような強い焦りだった。
昨年のこの二つの出来事は
私にとって大きな衝撃だった。
ところが、
救命講習の予約は、なかなか取れなかった。
というのも、予約受付開始15分後には、定員になっていたのだ。これは予想外だった。
明日にでも受講したい気持ちだったのに、2カ月先まで埋まっていることがわかり、その上さらに1カ月以上先延ばしとなった。
連日キャンセル待ちの電話をかけていたときに、担当の方に1日でも早く受けたいのだと必死に伝えたところ、追加講習の実施があることを教えてもらった。
予約受付日、今度は15分以上前から待機したことは言うまでもない。
そうしてようやく決まった受講日は、
父の誕生日だった。
こんなことってあるのかと
不思議な気持ちになった。
心配蘇生の方法や、気道異物除去、ファーストエイド(応急手当)について学ぶ。
ちなみに、コロナ禍における心配蘇生では、原則、成人には人工呼吸はおこなわず胸骨圧迫だけ。ただし、乳児に対しては救助者の意思があればおこなってもいいとのこと。
※あえてここでは明記しないが、これにはちゃんと納得のできる理由も解説もある。
実をいうと受講中何度も涙が出そうになった。
だけど、わきあがってくる気持ちに向き合いながら、職員の方が話してくださることを頭に詰め込んだ。
良い時間だ、と思った。
悲しみが、虚しさが、もどかしさが、
前向きな決意に変わっていった。
講習後の筆記試験もクリアし、無事に上級救命技能士の認定証を頂くことができた。
帰宅後、内容をノートにまとめなおして、使用した三角巾を綺麗に洗濯した。
「もしもあの時だれかが…」そんな、過ぎたことに可能性を見出しても、行き場を失った心は過去に取り残されるだけ。
だけど、未来の「もしも」は変えられる。
万が一など絶対に無い方が良いし、
今回得た知識を使うことがない人生であることを願うばかりだけれど、それでも、今回教えてもらったことは絶対に忘れないようにしたいと思う。
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