今日は、アイシンAW内、メモリアルホールに、NHK交響楽団のコンサートを聴きに行ってきました。
この予定がすでに入っていたことを知っていて、うっかり私は午前中に健康診断を予約。
胃部レントゲン撮影のため、バリウムを飲んで、まな板の上で転がされ、
「はい、ではこれ、飲んでくださいね」
と渡された下剤。
オーーーーーマイガ!!!!
夕方コンサートじゃん?
下剤飲んだら、コンサートどころじゃないじゃん???
「健診がすべて終わってから飲んでくださいね~」と言われたけれど、
バリウム殿には一分でも早く御立ち去りいただきたい、と、その場でゴクリと呑み込みました。
午後になって、腹痛がひどくなり、クウウウウウウウ・・・という状態ではありましたが、
なんとかなりました。
さて、
指揮者は尾高忠明氏。
私は中学~高校時代、NHK名古屋放送局内の、名古屋青少年交響楽団に属していて、
そこで入団した年の定期演奏会は、尾高氏の指揮でした。
拝見したのは実に30年ぶり・・・
あの当時の尾高先生の髪は黒々として、ふさふさだったなあ・・・・
そう、あの当時のアタクシの顔も、点も線もなくて、水をはじいていたなあ・・・(遠い目)
と、昔を懐かしく思いました。
前半は、萩原麻未さんのピアノで、
モーツアルトのピアノコンチェルト第20番ニ短調
二楽章のゆったり優しいメロディーは、確か映画「アマデウス」のいちばーん最後のシーンで使われていたと思います。
若々しくも、大きなコンクールで数々の賞を取っている萩原さんの演奏はとてもフレッシュでやわらかで美しく、後ろで支えるオケは、さすがN響!
深みのある安定感です。
鳴りやまぬ拍手が演奏の素晴らしさを物語ります。
お辞儀や歩き方はまだまだお若くて初々しいというか、
今後の活躍、今後の成長がますます楽しみなお嬢さんです。
後半は、ブラームスの交響曲第一番ハ短調。
曲が始まったとたんになぜか、ドワっと涙があふれました。
オケでやったことはないけれど、第四楽章のメロディが素敵だから、とレコードを買って、何度も何度も聴いていた高校生の頃の、いろんな感情が、
一塊となって、押し寄せてきました。
青少年オケから音大に進み、その後、音楽家として活躍、著名なオケの団員となっている人もたくさんいて、
そんな環境の中、「お金かかるし、モトとれんからダメ」とあっさりNGを出され、
思春期、いろんな心の葛藤の中、オケに没頭していた(というか逃げていた)時代でした。
家の周りが畑でしたので、スピーカーのボリュームを最大にして、そのレコードの音の中で、フルートのパートを吹いていました。
オケの何が好きかって、
何層にも重なる、音の中に居られることが、本当に幸せでした。
そんな音の中にいた幸せが一気に押し寄せて、この音の中に入りたい!という感情が、
身を乗り出して聴く、という姿勢に。
しかも、悪い癖、
眉間にシワを寄せ、笑
身を乗り出してもまだまだ、音に近づきたいと、
首を伸ばし、
たぶん、3センチぐらい伸びた気がします、笑
周りの誰もが、演奏に聴き入っていましたが、きっと誰かがふと私を見たら、
すごく怖い生き物だったと思います。
ブラームスの際は、舞台に100人近くいたんじゃないかしら、
その音の層は本当に本当に、素晴らしいエネルギーでした。
なんと幸せな時間!!!
終わった瞬間、ブラ~~ボ!!!の掛け声と、大拍手。
手が痛くなりました。
当たり前だけど、やっぱりN響はすばらしい。
久しぶりに、素晴らしい演奏を楽しませていただきました。
プロのオケで演奏する夢など、プロの演奏家でもそうそう出来ないこと。
今生、叶わぬ願いですが、
それでも今、音楽をお仕事にさせていただけるのは大変ありがたいことだなと思います。
大人にも子どもにも、音楽の楽しさ素晴らしさを伝えて行こうと思います。