人生を変える小説 by 魔法のネコ -4ページ目

人生を変える小説 by 魔法のネコ

即興小説を書いています。是非ご覧下さい

逆ラジオとは、普段聞いているラジオから放送局が発生する

音声のほかに聞こえる雑音のことをさす。

この雑音だけを抽出する装置を「逆ラジオ」という。

自然的に発生するノイズを分析して地震を予知するというものだ。

「この逆ラジオのグラフは、先日の、沖縄地震の際に現地で記録したものだ。

俺は自分のオリジナル

逆ラジオ装置を開発したんだ。」

「すごいですね。」西は素直に感心した。

「俺らは無防備だ。こんなに発達した世界にすんでいるのに、たかが一度の大地震で

すべてが崩壊してしまう。」

「そうですね。それはよく分かります」

「俺らの世界を守るのが、この装置だ」大切な宝物を出すように装置を取り出した。

思いのほかしっかりとした装置だった。実は彼は機械いじりが好きなようで部屋の

至るところに、部品が転がっていたのだ、それを見ると彼が機械に対して相当

くろうしたのが分かる

「ところで、俺にはため口でいいからな。遠慮は無用だ。

俺もお前をパートナーと考えるから」

「ああ、分かった。」

「っていうか早いな。お前、本当は少しぐらい遠慮気味にはじめるもんだろ」

「まあな」

田島は笑いながら、小型冷蔵庫から、コーラを出して暖めはじめる

「これ飲みな」

「ホットコーラとはまた渋いですね」

「まあ、好きなんだ。」

その間に彼は装置をいじりながら、ノイズを拾い出してみる。

「いいか、この装置のすごいところは、世界のすべてのラジオのノイズを拾うように

設定をしたんだ。これまでの逆ラジオは日本のものは日本だけ、アメリカのものはアメリカ

だけというものだったら、これは違う。

インターネットに接続できるようにして世界のラジオをすべて取得できるようにした。

しかし、これが一個欠陥がある。致命的な欠陥だ。」

その欠陥を直すお前が。世界を救う一番の理由なんだ!



次回へ続く


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週末になり、僕は手みやげとして駅近くの大判焼きを買っていった

田島はうれしそうにそれをほおばっていた。

たべながら部屋を眺めると、田島は手早く片付けていることが見てとれた。

ヒゲぼうぼうの男だから、よほど部屋も汚いのだとう覚悟をしていたが

意外にも、かなりきれいにかたづいていたので驚いた。

さらにもっと驚いたのは、一軒家に一人暮らしをしていることだった。

両親はアメリカに住んでいるらしく、どうやら都内で一人暮らしをしているらしい。

なんともうらやましい生活だが、部屋は機械だらけでどこかの小さな工場なみの施設が

備わっていてるかのようだった。

どこから持って来たのか、溶接の道具まである。これを部屋で使用してクレームが出ないのか

大きなお世話だが、心配になった。

「どうぞ」と田島は手をかざして、座布団をくれた。今でき座布団もめずらしい

「で、どこから話すかだ。そうだな、そうだな。」そう言いながらヒゲをさわり

田島は考えこんでいた。

僕は運ばれてきた冷や水を一気にのど元に流し込んだ。

その間に、悩んでいた田島は意を決したようにしてポケットから一枚の紙切れを出した。

「まずは、これを見てどう思うよ?」田島は言った。

「これって、まさか逆ラジオじゃ?」

「よく知ってるな。さすが俺が見込んだ男だ。その通り逆ラジオだ。」

逆ラジオとは何なのか?一体、この機械を使って、田島はどう世界をかえるのか?

次回、それが明らかになる。



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「世の中には不思議なことが起きるもんさ」

父にこう言いたかった。

「そのとおりだよ。お父さん、コピー室に人がいて、僕に世界を救え

とういんだから。不思議だよね」

私は頭をかいた、時計を見たら、夜中の1時をもうまわっていた。

終電が12時50分なので夜中に

この男と追いかけっこをしている間に終電を逃したことを確認したからだ。

そして私は愛の告白を受けている?世界を救う?

まったく、とんでもないことに巻き込まれたものだ。わたしは

呆気に取られていた。

まさかこれが天命だとも知らずにいた。

なぞのコンピュータヒゲ男、田島との出会いから一週間がすぎていた。

衝撃の告白を聞いてから何も人生に

変化が起きていない。ヒゲ男はというと、復学して、いきなり風邪を

引いたらしく一週間も欠席をしていた。

田島の言葉はただの冷やかしだったのか。私はそのこと自体も既に忘れかけていた。

「よう、覚えてるかい俺のこと?」田島が西に声をかけてきた。

「いや、なんとなく」

「そりゃ、ねえだろう。俺はお前のこと忘れちゃいないぜ、ちょっと野暮用があってな

仮病を使って旅行へ出かけたきた。どうしても入手しないといけないものがあったんだ。」

「まあ、おいおい詳細は話すとして、まずはどこまで進めた?」

「進めたってなにを?」私は混乱していた。

「そうよ。俺らの研究をさ」

「俺らっていうか、何も聞いてないし」

「あ、、、?そうだってすまん、俺だけ話していた気がしてたのか。

じゃ、話すとするか、俺らの天命という

奴を。それじゃ今週の週末、うちにきてくれ。本当は

外で食事でもしたいところだが、ほかの人に聞かれると問題がある。」

そう言って、家の住所を手渡された。そこで僕はとんでもないものを見ることとなる。




次回へ続く、一体、田島の家で何を見たのか?


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その男は眠そうな目をこすりながら僕に声をかけてきた。

どうやら、コピー室の奥のソファで寝ていた様子だ。

だいだいここは個室でもなんでもない。

だから起こされたなんて因縁をつけられる筋合いなどないのだ。

すると男は再び口を開く。

「ところで、こんなに夜遅くに何をしていたんだ?」

「締め切りの論文を仕上げるために残業してましたが」

「一体、どこの研究室だ。」

「谷森教授のところで、ナマズの研究をしています。」

その男はしばらく怪訝そうな顔をして自分を見つめて話はじめた。

「まさか、お前が、あのナマズの西か?」彼は急に小声になる。

「僕のことをなぜ知ってるんですか?っていうかナマズの西って何ですか?」

「俺は田島というんだ、同じ谷森教授の研究員だ!」そう男は名乗った

そして、彼が顔をのぞかせたときに、彼がサングラスをかけている

ことに気づいた。不思議な姿だった。

「夜に、室内でサングラスとは。そんなにまぶしいですか?」

「いや、これは朝になってもよく眠れるようにつけてるんだ。」

しかし自分は三年も研究員をやっているが、田島なんていう人には一度も会ったことがない。

不審そうな顔で見返しているとそれに気づいたのか、こう切り返してきた。

「ああ、おれは、もう海外に五年も住んでいるんでな。しばらく休学してアメリカで修行を

してきたんだ」

「武者修行ですか?」

「ああ、そうだ。俺は元々電気工学希望でな。ハードウェアの開発が好きだったから、

ちょっと作りたい機械があるんで、カリフォルニア大学バークレー校に交換留学して

コンピュータ開発の研究をしてたんだ。今回向こうの任期が終わったで、戻ってきたわけさ」

私はヒゲぼうぼうの男と向かいあいながらなぜ自分を知ってるのかという不思議な感覚でいた。

「そうそう、俺はお前のことを探していたんだ。お前をずっと探していた。」

理由はな、聞いて驚くな。お前がこの世を救うからだ。」

私は父の言葉を想いだしていた。

「世の中にはある日突然に不思議なことが起きるもんさ」


次回へ続く、一体、この田島という男は何者なのか?


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近所のスターバックスでエスプレッソを一杯飲みながら、一週間前のあの

出来事を思いめぐらしていた。

その日は、ちょうど論文提出の期限がせまっており、夜の8時過ぎになって

気合いを入れてためにコーヒーを買いに出かけて、研究室へ戻ってきた後のことだった

あの日はやけに構内はやけに静かだった。その日は残業で終電を覚悟していた。

西は終電の時間が近づいてあせっていた。

かつては終電を過ぎたら大学からタクシー券が配られたが、近頃では経済対策ということで

券などめったに出ない。西はライフワークとも言える「ナマズの研究」レポートの

仕上げにかかっていた。そしてそれがやがて終了

にさしかかり、コピー室へ言って教授に提出用のコピーを焼こうと思っていたそのとき、

彼の手は止まった。

コピー室の奥の暗闇から何かを感じたのである。それはまるで暗闇が息をしたかの

ような動きだった。もそっと黒い物体が

動いたと思ったら、また元の場所の治まった。もっと驚いたのは暗闇が近づいたきたときだ。

西はあせってコピー室から飛び出した。一体あれはなんだったのだ?

コピーの怪物か?それともナマズ人間か?研究用としてナマズの解剖をしたことがあり、

その時に殺したナマズが化けて出たきたのかと

思って西の心はあせっていた。室内を見渡すが誰もいない。うっかりしていた。あまりに

集中していたせいか、数時間前まで二、三人はいたのに、今は誰もいない。とにかく逃げろ、

心がそうさけんだ。

懸命に逃げたが、その物体は恐ろしいことに追って来たのだ。

そして、私は廊下のさきでつまづいた。そして物体は、私に手を

かけた。

「おい」その人物は人間の言葉をしゃべり自分の肩をつかんだ。見ると髪はぼさぼさ

無精ヒゲはぼうぼうの四十半ばの男性がたっていた。

「お前か、俺を眠りから覚ましたのは?」一体男の正体は??



次回へ続く


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僕のあだ名は「キャットフィッシュボーイ」だ。

なぜなら、理由は簡単だ。

それだけナマズ一筋の人生を送っているからだ。

「ナマズ一筋」の人生というのはどういう意味かと言うと

ナマズの研究を生涯の仕事としてるからだ。

簡単に、自分の過去を説明させてもらおう

高校を卒業してから順調に東西大学に現役で合格して、そのまま

大学院にすすみ、大学院の研究者となった。

運良く天職を見つけた自分は、ナマズの研究こそが自分の天命なのかもしれないと思った

しかし実際に心の中では本当の意味での満足は得られていないのかもしれないと思いはじめた。

父が言っていた、「不思議なことが起きる」は一体いつ起きるのだろうか。私は

アパートの屋上に上がり、天体望遠鏡でそんなことを考えるのだった。

ナマズと自分は切ってもきれない関係にある。それは地震と関係がある。

海外旅行に出かけた際に、震災に見舞われたことがきっかけだ。中国に海外旅行に

出かけた時に、嬉しさで舞い上がっていた自分はとんでもないことに

四川大震災に見舞われた。旅行中ということで家財道具はなかったが、

恐怖の日々を過ごした。交通機関は麻痺して数日の旅行が、数週間までに延期になった。

なぜなら、実は、両親も自分は過去に震災で父を亡くしていた。

震災と自分の家系は切ってもきれない関係なので、

四川大震災で「大ナマズ」を見たときに、

「こいつが俺のお父さんを殺したやつか」と睨みつけた。心底恨みを感じた

だから、僕はナマズが好きで研究しているのではなく、ナマズの正体を見つければ

地震の犯人が分かるかもしれないという思いから研究者になった。

自分はそのときに生涯かけて父を殺したナマズと地震の関係を見つけてやろうと

誓ったのだった。


次回へ続く



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西隆(にしたかし)は30歳を迎えていた。

時は2010年3月の頃。

現在は東西大学の海洋研究所の研究員として勤務していた。

給料はさほど高くもないが、好きなナマズの研究を続けていられるのだから

満足していた。ちなみに、ナマズは英語で「キャットフィッシュ」という。

僕は、小さい頃から「ナマズ」が大好きだった。小学生の頃にはじめて

ナマズに出会ったのは生まれて初めての海外旅行で行った北京動物園での

修学旅行がきっかけだ。修学旅行に出かけた時に

見かけた大ナマズに衝撃を覚えた。あの瞬間に自分の人生は決定したのだ。

なまずのことは誰より詳しい。

なまずは鱗がなく、なめらかなので、滑らかの「なめ」から「なま」

という名前に由来が

ある。「ず」は「泥」「土」から来ており、滑らかな泥魚という意味なのだ。

古くから、地震は大ナマズが巻き起こしていると言われている。

中国ではナマズは、魚に粘りと書く。自分も粘り強さだけが研究員としての

取り柄なので、このナマズの研究は天職だと思っている

これは、そんなナマズボーイに訪れる不思議なお話である。


次回へ続く



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皆様、こんにちは魔法のネコです。

今回から「キャットフィッシュボーイ」という小説を執筆しはじめました。

まだ展開については自分でも分かりません。

どういうものになるかはいつも決めておらず、心のままに書きます。

もしお楽しみいただけたら幸いです。

ちなみにキャットフィッシュ=ナマズのことです。

それでは、今後ともよろしくお願いします。



「キャットフィッシュボーイ」第一話: 作者:魔法のネコ
この世には不思議な出来事が起きると西は子供の頃から信じていた。

これは父親の受け売りだった。世の中を絶望する両親が多い現代の中で

西の父親はめずらしいタイプだった。自分が夢を実現できない分

子供には夢を見てもらいたかったのかもしれない。西の父親は

天体観測が趣味だった。よく空がきれいな夜空にでかけて、息子と一緒に

空を見上げて、こう伝えた。

「世の中には不思議なことが起きるもんだ、だから悲観しちゃいかん。

そして、ひたすら天命を待つことが大事だ」

そう言われて育った、楽観的な父だと思いながら、心の中で、西の息子は、

子供の頃に空を見上げて天命が落ちてくるのを待っていた。

「父の気持ちがうれしかったのだ。」

自分にもいつかそれが起きると想像を巡らすこともあった。

しかしまさか、それがこんな形で訪れようとは思ってもみなかった。

次回へ続く

それから数時間ドライブしたころだろうか。父が口を開いた。

「どうだ。どこか、また名前を変えて生活でもするか?」

「まじっでいってるの?」

「ああ、おおまじさ。お母さんと同じことをやったんだ。

またいつでも同じことは出来るさ。」

そう行って笑顔をこちらへ向けてきた。

「ありがとう。お父さん。」

「で、どこへいく?」

「さあ、気の向くまま、風にきこう」

そして二人は車を南へ走らせた。南へ行けば道が開ける、母がいつもそんなことを

言っていた。



5年後、、、、、、、奈津子は太陽が燦々に輝く沖縄にいた。

沖縄は夏、真っ只中だった。

私は暑苦しさで目を覚ます。

父と沖縄の二人暮らしをしていた。父がかつて持っていた人脈を使って

知り合いの沖縄の家の裏で部屋を借りている。

農家の仕事を手伝いながら生活するのも悪くはなかったが、

やはりピアノが恋しかった。

私は街へ出かけ、近くの学校を通りかかる。

もう夕方だし、誰も学校にはいない感じだった。

私は思い切って、そっと音楽室へ向かう。そしてそこで、そっと

ラフマニノフを弾き始める。

懐かしい音楽が私の心を支配する。

すると、向こうから音が聞こえる。

「誰?」

私は後ろを振り返ると、小学生らしき女性がたっていた。

「先生ですか?」

「ううん、違うの。」

「すごい上手。ピアノの先生かと思った。」

「ありがとう。」

「なんか私の好きな奈津子さんみたい。」

「よく似てるって言われる」内心ぎょっとしながら応えた。

あれから髪もそめて、短く切ったからバレないかドキドキした。

「あなたも奈津子さんみたいに上手になれると思うわ」

「そうかしら?ところで奈津子さんって誰?」

「知らないの?もぐりね」

「伝説のピアニストよ」

「そうなんだ」

「CDを10枚だして。ある日消えちゃったの。今でもそのCD10枚は

大変な売れ行きでね。今でも多くの人の心をいやすのよ。病気だって

治るというすごいピアノよ。」

「で?なんで消えちゃったのかな」

「それは、あるテレビ番組がきっかけだって言われてし、病気になったとも

いわれてる。奈津子がやらせをしたって非難を受けて以来大騒ぎだったけど、

あれはテレビ局側の罠だって、判明したのよ」

「そうなんだ?」

「確か、マネジャーの人が調査して暴露した記事を読んだことがあるわ。」

「。。。。。。」

「あれから五年間、奈津子のCDの世界に研究が広がり、今では学校の音楽の曲は

すべて奈津子の音楽になったわ。」

私はそんな言葉をもらい勇気をもらった。自分の曲が音楽のクラスで使用されている

ことがうれしかった。

家にかえって父のこのことを話すと

「危険だ!」と怒られたが、音楽のことは素直に喜んでくれた。

そんなときにちょうど父の携帯が鳴った。相手は研究室の砂田さんだった。

まだはっきりとは分からないが、ある可能性に気づいたので、今度会えないか

ということだった。

「今度の金曜の夜に」

「じゃ、お互いに気をつけて会おう。場所はxxx。」

携帯を閉じて、私を見る。

「何か発見したらしいよ」

「なんだろう」

「いいことだといいね」

「そうだな。」

私たちはこの数年間隠れた生活をしてきたが、常に楽観的に明るい気持ちで

生活を送るように心がけてきた。

そんな私たちの気持ちがこの言葉をはかせた。

「ねえ、聞いてる?お母さん」


私たちは約束の金曜日に待ち合わせ場所へ向かった。

そして父が切り出した。

「さて、ほんとのことをそろそろ話してくれるんだろう?」

「分かっていたのか」

「もちろんさ、お前とは長い付き合いだからな」

私はきょとんとして聞いていた。

「実は、お前の奥さんや奈津子さんを信じさせて捕まえるように言われている。

「どうしてだ?」

「実は、政府の期間はお前の奥さんを使って究極の治療薬を開発

しようとしていた。この癒しの曲の能力は脳からくるものだから

解剖して分析をしようとしたんだな。お前はそれを知って奥さんを

連れ出したんだろう」

「そうだ。」

私は呆然として聞いていた。

「それで次は奈津子か」

「政府はもう躍起になっている特に政治家のじいさんたちが自分たちの治療薬を

開発させようとしてるんだな」

「。。。。。」

「かなり政府も切羽詰まった状態だ。世の中は感染症だらけでこのままだと

将来も不安だ。そこで奈津子さんが現れたというわけだ。」

私はびくりとして顔をあげた。

「でも大丈夫だ。とうとう解明した。」

「どういうことだ?」

「実は、奈津子さんの癒しの能力は人の脳を活性化させるというところ

までいったな。」

「ああ」

「そして驚くことにその能力は伝染する」

「ある実験を行ったんだ。ある音楽をたしなむ人に曲を何度も聞かせて、

そしてさらにその人に曲を弾かせてほかの人に影響を与えてみたんだ。」

「すると、時間はかかったが、感染した」

「感染って?何が?」

「能力が移ったんだ。」

「つまり、奈津子さんの能力は感染する能力なんだ。」

「それって、つまり、人が人を誰でも治せるようになるのか?」

「そういうことだ。もう奈津子さんだけを解剖するなんていう発想はなくなる。

もう逃げ隠れする必要もない。」

「そうか」

父はほっとした顔をしていた。

私は何が何だが分からないでいた。まだ理解が追いついていない。

一体何がおきてるの?私の能力は人にうつるの?

「移りなさい」母の言葉がこだまする。

母は知っていたのかもしれない。私を発端にして、世の中の病気のすべてを

治せるかもしれないことを。

だからあんなに厳しく、そして使命というものを期待していたのだ。

音楽が世界を救う。旋律の与える奇跡は、まだまだ続きそうだ。

私の能力が、世界に救いを与える。そしてその能力はまた別の人に写りそして

お互いがお互いを支え合える時代を迎える。

私はそんなことを想像しただけで気持ちが明るくなった。

そうか、、、、これが使命なのか。

母の写真が私に微笑みかけているような気がした。


終わり

つまり、膵臓にあるランゲルハンスという部分がある。

インスリンが脳の活性化により過剰に作られて、低血糖を引き起こすんだ。

良性だと手術は可能だが、悪性なると命の危険がある。

だから、奈津子さんもその能力を発揮する度にインスリンが過剰に作成されるため、

膵臓がんになる。だから絶対に能力を発揮していはいけない。」

「つまり、私の能力は人の脳を強化させるかわりに、もしかしたら相手を

病気にさせてしまうかもしれないってことですか」

「逆に見ればそれも十分にあり得る。体に良いものも取りすぎると

よくないように、脳も活性化されすぎると病気になるんだ。

弾く側の君がそれを多用することでこの病気が生まれる。」

「安定した能力を発揮させるためにはどうしたらいいのでしょうか?」

「私も途中で研究をやめたので、残念ながら分かったのはここまでだ」

私は視線を再び父に戻した。

「私の体が能力を発揮しない限り大丈夫だということだけ

でも分かり安心しました。有り難うございます。そしてこの能力が

人に良いものも与えるが、自分が病気になる可能性があがることも

わかりました。しかし、一体これはどういう使い方が

一番良いのでしょうか?それが分かりません」

「それはおそらく誰も分からない。おそらく君にしかね。

私は君に能力は神様が与えてくれたギフトだと思う。

それを活かすかどうかは君次第と思う」

「まだまだこの能力には未知の部分が多すぎますね」

「そうだね。でも、私が思うに、この能力はすばらしい

ものだということ。そして、病気にならないように能力が

活用できれば人間生活は飛躍的に進化するということだ。」

そこで、ドアがノックされた。

「誰だ?誰もいないはずだが。君たちは念のため奥の部屋で

隠れたほうがいい。」そう行って砂田さんは私たちを奥の部屋に押しやった。

「どうかされましたか?」砂田さんが相手に聞いた。

「いや、実はピアニストの奈津子さんを病室で見たという

報告が入り。砂田先生がご一緒じゃないかと」

「誰がそんなことを?」

「詳細は知りませんが、もし見かけたら教えてもらえますか?」

「ああ、わかりましたそうします」

そして訪問者が去ってから砂田さんがやってきた。

「どうやら誰かに見つかったらしい。このままでは危ない。

どうやら政府機関の連中が奈津子さんを探しているらしい。

どうも研究室へ監禁する気だ。早く逃げなさい。」そうして私と父は二人で逃亡した。

そして、次回はいよいよ最終回へ:



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次回へ続く


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