jealousy-嫉妬- | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

「じゃあね」


微笑む君に同じように微笑み手を振る。

そんな僕に君は同じように手を振り替えして走っていく。

君の姿が見えなくなった後、紅く染まる空を眺めながら

シャツをきつく握り締めた。


どれだけ想っても君には届かない。


どれだけ見つめても君は気がつかない。


君は別の誰かを見つめているから


君は別の誰かを想っているから。


その微笑は決して僕だけに向けることなどなくて。


「いっそ、君の全てを奪えるのなら」


どす黒い感情が身体中を駆け巡る。

君を捕まえ、どんなに泣き叫んでも誰の目にも触れさせないように閉じ込め。


僕の全てで君を包み

君に僕を教え込む。


そんな感情を必死に押さえ込んで家路へ急ぐ。




「けれど       」



振り向いても君の姿は見えない。

だけどこの感情を抑えることが果たしてずっと出来るのだろうか?


もうこの感情を抑える力すら僕には残っていない。

君に嫌われたくない。

君に嫌われてもかまわない。



「明日会っても同じ顔を出来るだろうか?珠洲」



僕の言葉は暗くなり始めた世界に解けていく。










                                 翡翠の雫 天野亮司


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あとがき

なんだか、タイトルとあってない内容のような・・・。

一応克彦×珠洲←亮司ってイメージで書いてみました。

誰も話してないけど。