遭難した私の失敗 ”山岳遭難が激増中!?” | パウダージャンキーのブログ

パウダージャンキーのブログ

ブログの説明を入力します。

遭難し助けて頂いた私です。
恥ずかしい話ですが参考になればと思い記載します
宜しくお願いします

下記のブログはがんちゃんさんの、ブログです。経験豊富な方のブログなんでいつも楽しく拝見してます。
今回は、雪山遭難の話だったので私も恥ずかしいですが遭難した経験がありますので皆さんに参考にしてもらえたらと思います。
今年で29年目のボーダーでありますが、山には10年位だと思います。5〜6年前の1月初旬、長野県白馬栂池の出来事。例年より雪が多く前日も雪がたくさん降り朝方は曇りですが昼以降から雪が降る天気予報でした。
天気図を見ても昼まではもちそうでしたので山に上がろうと考えて一人で出発しました。
ゴンドラ降り口につか付いた時に山を見ると雪が降りそうだなーと思い少し急いで山に向かいました。
短いリフト降りて近道すれば良いのですがゴンドラ乗り場から直ぐにシールを付けて歩き出したのですが腹痛のため一旦レストランまで降りトイレに行き新たに出発しました。登りだすと直ぐに雪が降り出してきました。
初めは天狗原まで出てから滑る方向を決めようと考えてましたが大きな雪がしんしんと振り出したのでルートを変えて鵯峰の方に向かいました。鵯峰まで約30分早大小屋から登りだしているとかすかに山上で人の声が聞こえてました。
良くBCのツアーが滑り降りる地点近くまで来るとまるで雨の様な凄い勢いで雪が降り出して先に上がったであろうラインも埋まってきてました。
ドロップ地点でシールを片付けながら風と雪の振り方から引き返した方が良いのでは?
降りすぎだし風も強くなってきてる
少し悩みましたがルートを乗鞍温泉側まで向かわず
途中で登り返して栂池高原スキー場のチャンピオンゲレンデの上に出るルートにすれば良いと滑りだしました。
すると風が強くなりまず前の視界が見えなくなってきました。
この時点で、私は2度目の判断ミスを犯しました。
引返すこともせず無理に視界も悪く雪も激しく降ってきているのに更に滑りだしたのです。

しかし、前方や周りの視界が見えにくいため進むべきルートが分からない
いつも見える地形も山も全く分からずどんどん雪が積もり人が滑ったラインも無く一瞬で焦りだしました。

まず、止まって板を外しカバンの中身を確認して更に焦りました。
行動食も無く、水は500mlのみ、シュルツも無くヘッドライトも何も持ってない!
いつも持ち歩くコンパスや地形図、GPSも何年も何度も滑る山だからと思い全部車に置いて来ました。
登山届もいつも出すのに出しておらず自分の置かれた状況に死ぬと言う恐怖が襲ってきました

人間焦り出すと同じことを繰り返したりブツブツと独り言を言ってました。
ヘルメットのビデオが一部始終録画されてました。

シールを付け来た道を戻ってましたが先程まで滑っていたラインも消えてました。
それほど凄い雪でした。
素直、お恥ずかしいですが家内や愛犬の顔を思い浮かべ泣きそうになりました。
何度も携帯を出しても沢側に降りているので電波も届かず

時計を見ると13時半近くになってました。
実は、シール付けたり外して滑ろうとしたり悩んで何回もしていたり携帯を持って繋がらないかと無駄な時間を捨ててました。
過去にビバークした事もあり雪道を掘り避難した経験もありましたが、ビーコンとゾンデしか持ってなく
スコップやシート、シュルツも全部置いてきているのでパニックに陥ってました。

ウェアーのジップにFOXの笛を付けているので笛を吹いて(助けて下さい!誰かいませんか!)を約1時間近く吹き続け2時半を少し過ぎた辺りで滑る音が遠くから聞こえたので必死に助けを呼びました。

すると山岳ガイドの方で見た事がある人が来てくれました。その時の嬉しさは口では表せないほど嬉しく思いました。
ガイドさんは(無線で笛の音がする誰か遭難している)と言う情報があり探しに来てくたようです。
ツアー中だったようですが天候が悪くなったので中止して下山途中に来てくださったようです。

ガイドさんの先導でしばらく歩くとドロップした斜面の下に直ぐに着き、あ、近くまで戻れていたんだ!
でも、ガイドさんが来てなければ気づいただろうか?
そう思いながら一緒に登りゴンドラ降り場のレストランでツアーの方々と合流し、謝罪しました。

ガイドさんに、(良く登られてますよね?)と、私に気が付いてくれたようで、はい、私も良くお見かけしてますと頭を下げました
素直恥ずかしかった
あれ以来、毎年必ず白馬に行くとお礼のビールを届けてます

私は、それ以来は2度と同じ失敗をしないために以下の点を注意してます。
まず、スポーツ保険で対人保証に入ってましたが
山岳保険に加入しました。

必ず山に入る時には(シーズン前にも)
*ココヘリに加入(GPS発信機)
*アマチュア無線資格習得(無線機)
*ビーコン、ゾンデ、スコップ
*行動食、食料1食分
*ヘッドライト
*電池・バッテリー(無線機、ヘッドライト、GPS)
*耐水マッチ、ライター、ガスバーナー類
*シュルツ、シート
*予備ゴーグル
*予備レイヤー、ダウン、手袋予備
*カラビラ、昇降装備、ロープ15m
*水筒

ノースフェイス バックパック テラ55L が一杯になる量ですが、ゲレンデ以外に1本でも出る場合は必ず持ち歩いてます
また、山頂に向かう場合はマムートのエアバック付きバックパックを使用してます。

私は、ガイドさんに助けてもらいました。
だから、私も人が困った時に助けれるように装備を充実させて登ってます。
そして、山ですれ違う人々全ての方々に必ず挨拶をしてます。

私は運良く死ぬ事はなかったです。
無理な行動は死を招くとつくづく思いました。
皆さんもご注意して下さいね

恥ずかしい情けない話ですが参考になればと思います。
リプログの諸先輩方などの様に経験豊富な方々の情報は大切でと思います。
雪山にいつまでも元気で滑るためにも、気をつけて下されば嬉しく思います

長々と拝読くださりありがとうございました。