寒いと思って カーテン開ける
吐く息 見える
冷たい雨
こんな日は
なんて思う
君は
もう一度 寝ようか
湯気立つ 白湯で 目覚まし
音楽でも たまには ラジオも
いいね
それとも撮りためたドラマに映画
趣味に没頭
なんてこと言っている場合じゃないよ
勉強 持ち帰ったお仕事
こんなに日に なんてこと
でも雨だから
まだ いいか
こんな雨の日は
トドの集まり ゴロゴロと
動かない
何もできない はかどらない
そんな事つぶやきながら
だらだら
一日暮れる
雨の日は
雨の中
お散歩したい?
僕と一緒だね
決めつけ 促す
扉開け寒さに
震え
もう部屋で
ネットで 雨散歩
体感しよう
ほら
一歩踏み出して
見つけに行こう
この寒さ
忘れるくらいの体験を
とびっきり大切な傘さして
手を繋いで
温もり分けあって
お話しながら
詫び寂 静かな世界
準備はできた
心の目で 耳で
見える
ひそひそ話
あめ
浴びて 顔洗い 身体も喜び
ごくごく 染みわたる
ファンダーの中
引き込まれて 忘れてしまう
艶が 色が 魅惑的
いつもは
傘に隠れて 通り過ぎる
今日は違うから
しっとり濡れた枝に 梅の蕾
馥郁いく花に 老いた花
土埃洗い流され
しずくの真珠をまとい
苔着く 幹が風格作りあげ
完成させる
晴れの日は
日が昇れば 鳥たちが 邪魔をする
風が運ぶよ 土埃
一瞬で 台無しさ
この 雨の日は
今だけは
僕たちだけの静かな世界
濡れ色とろけて 蝋梅が
しずく見立てて
蝋したたり落ちる
濡れ色 艶やか
アスファルト 飾る 椿
待ってよと
忘れないでと山茶花が
花びら彩 取り囲む
雨上がり
月雲がでれば 絵巻の一コマ
一夜の幻夢
ほろ酔い気分に
いい 夢を
まだ硬い蕾の 喜んで
一雨ごとに まだまだと
桜が 日数 数えて
ぬくもり待っている
ニュースが 煽るよ
開花時期
今度は 桜が咲いたら
また雨散歩
風情を
詫び寂
