まだ始まってないのに無理だった
あの頃のボクは、夕方の公園の砂場で、
しゃがんだ膝に砂が冷たくて、
子どもの笑い声だけが異様に明るかった。
幸せにならなきゃって…
焦りは胸で跳ね続けるのに、
体はずっと沈んだまま。
できない側は努力不足って、
ラベルを貼られて、
世界は安心した顔で通り過ぎてた。
「普通になれないなら価値がない」って、
誰かの都合のいい正義まで押し付けられて...
それ、本当にボクの願いだった?
幸せを義務にされた時点で、
逃げ場なんて無くなってた。
望んでもない競争に並ばされて、
息ができないのを自己責任にされただけだ。
幸せにならなきゃは呪い。
従えた人間だけが、
生存者バイアスで正しさを語る呪文。
そういう奴が裁判に勝つ。
ボクは最初から負けてたんだと思う。