まぐ【アーセナル18-19総括】その3「選手について」
*「アーセナルの方向性について」、「ウナイ・エメリについて」もあわせてお読みください。
・さて、世間ではコッシーの造反なんて話に盛り上がっておりますが、そうこうしてる内に色んな話がアーセナルから出てきそうなので急がないといけないね。今回は「その3」ですが、選手全員について総括していきたいと思います。さすがにここの部分はまぐの独断と偏見でやっていきたいと思います。もしかすると、選手ファンにとっては失礼極まりない感じになってしまうかもしれない事を先に言っておきます。それぐらい厳しい目で見ていかないといけないんですよ。そうしないと4位以内なんてとてもとても。では、各ポジション別でやっていきたいと思います。まずはGKから。

・ツェフに関してはただただお疲れ様と言いたい。ヴェンゲルさんの時代からGKへの評価は非常に低い。その為、即戦力系のGKを獲得する事は無かった。今でこそシュチェスニーがユベントスに行っているが、GKというポジションだけは育成で何とかなるものではない。そういう意味でツェフには感謝しかない。来てくれてありがとう。ただ、世間の潮流では「リベロGK」というか「フィールドプレーヤーGK」というか、GKにも足元を求める時代が来てしまった。そういう意味で、このタイミングでのレノ獲得は非常に大きかったと思う。26億円で取れたのはバーゲン価格と言えよう。確かにミスで失点に絡んだこともあるが、シティのGKエデルソンでさえも失点してる。それでも、やっていかないと今後は生きていけない。今後も7シーズン以上はレギュラーでやってもらわないといけない。いや、10年はいける。問題は第2GKではあるけれど、オスピナ級を抱える事が出来るチームではない。やはり、優秀な若手GKの発掘をエドゥさんにお願いしよう。そういう訳で5年後にアリソンになりそうなブラジル人GK発注ね。いるんか、そんなん。

・CB編。4バックではなく、3バックにしたいのはエメリさんのアイデアなのか、CBが頼りないから3バックなのか。ちょっと、そこは分からないけれども今後もCBを3枚と捉えると数が足りない。理由はシーズン通してフル出場が出来るCBがいないから。一番試合に出たのがムスタフィで31試合、ソクラティスが25試合、モンレアル(ほぼCB)が22試合、コッシーが17試合・・・これでは満足な守備を構築する事なんて出来やしない。毎試合が行き当たりばったり。今シーズンに無策で失点するシーンも多かったのは、そもそも練習で合わせる機会すら少なかったのが原因だろう。さらにムスタフィに関しては、今までと違う人物か?ってぐらいにミスが多発。それも失点に直結したり、勝ち点を減らす程の大失態もあった。ソクラティスを獲得してなかったら、マジでヤバかったかもしれない。ただ、個人的にはホールディングには及第点をあげてもいいぐらい活躍出来ていたと思う。今シーズンはかなり期待していて、ムスタフィ以上の出来になるのではないか。10試合しか試合に出場していないが、なかなか光るものがあった。個人的に応援したい逸材だ。ただ、同じギリシャ系でソクラティスに学んでほしいマブロパノスも同様に期待大。この若手2人をもっと試したかったのに、二人ともシーズン絶望の大ケガってのが悔やまれる。

・SB編。そして、サイドバックですら満足にフルで出場出来た選手はいない。コラシナツですら24試合だ。もはや、すべてのポジションでケガ人が居ない場所が無い。アーセナルにとっての生命線でもあったベジェリンの離脱に関しては、正直タカをくくっていた。理由はフリーで獲得していたリヒトシュタイナーだ。問題なく試合に出れるだろうと。ところが最後まで試合に出たのは、メイトランド・ナイルズだった。これは本当にショッキングでしたね。なんのためのリヒティだよと。まぁ、ナイルズも徐々に慣れてきたので育成に費やしたって感じにはなりましたけどね。ただ、攻撃での迫力不足はいなめない。結果的には左サイドのコラシナツの強引な突破しかサイド攻撃の攻め手が無かった。この攻撃が左右両翼あればもうちっとゴールも増えただろうに。ただ、これでサイドバックに関してもメンバーが足りない事が分かる。WGで出場しているネルソンやイウォビに関しても、SB的な仕事を頼めないかお願いするしかないかもしれない。

・アーセナルの問題はこの中盤に有り。理由は単純。「相手の攻撃が攻撃で終わっていること」。相手の攻撃がシュートで終わる、ラストパスを出される、GKまで届く、最終ラインで奪うになる。守から攻への切り替えが出来ずにカウンターも取れない。それだとアーセナルの攻撃のターンも少なくなると。その一番の原因はこのボランチですね。ただの追いかけっこで終わってしまい、結果的にフィルター役になり得ていないのがアーセナル低迷の原因。その役回りがジャカ & グエンドゥジだったんだけど、ハッキリ言うと物足りない。特にグエンドゥジは育成枠として我慢して使ってきたのだが、それこそファブレガス、ウィルシャー、ラムジーの19歳の頃とは違う。ボールロストは多いし、パスミスも多い。縦パスに至ってはcm単位のパスがズレる事もしばしば。あと、相手に次の選択肢を与えないぐらい正確だと、即シュートもいけるんですよ。でも、どこかマイナスパス気味に出すので結果戻すしかないパスも多かった。ここはジャカ&トレイラに出来ないもんですかねー。育成としてターンオーバー的にグエンドゥジは使いたいですよ。でも、フルシーズン戦わせるレベルには無い。そもそも、ここに求めるレベルは「ウィルシャー」ですよ、「カソルラ」ですよ、「アルテタ」ですよ、「ファブレガス」ですよ。前任者と比べてしまうもんですよ。ラムジー、エルネニーの離脱もあり、枚数も足りないのでグエンドゥジはまだ使う事にはなりますけどね。

・サイドアタッカー、ウィンガー部門です。3-4-2-1だった場合になります。やはり、アーセナルの戦い方を柔軟にこなせるのはイウォビなんですよ。エメリさんはエジルより、イウォビを買ってるってのは分かります。ただ、イウォビももう一化けしないですね。受け手、出し手、ラストパスに至るまでかなり高いレベルでこなせてます。あと1つ足りないのがゴールです。サイドからカットインでDFをかわして、GKと一対一で正面ってのを何度観た事か。こういうのを確実に決めれたら、意外とエジル問題はないままイウォビ全試合だったかもしれないね。そして、同じ問題を抱えてるのもムヒタリアン。ムヒタリアンも昨シーズンは一対一決めれない事多かった。案外二桁行ったかもしれないぐらい決定機あった。ムヒタリアン→オーバメヤンのホットラインを観たいんだけど、なかなか同時起用にならないんですよね。そこらへんを考えるとエメリ監督は「ロマン」を追わない「リアリズム」系の指導者ですよね。ただ、アーセナルサポのほとんどがきっと「ロマン派」だと思うよ。あ、エジルは次回のブログで「エジルについて」でがっつりやります。それにしても、デニス・スアレスはひどかったな。もはや、そんな人は居なかったと記憶から消してる人もいるかもしれない。という訳でネルソンは試合に使ってってもいいかもね。

・最後にFWなんだけど、ここでもやっぱり「ロマン」を追わない「リアリズム」なんですよ。普通にラカゼットとオーバメヤンの2トップ観たくない? だけども、シーズンを通してラカゼットCF、オーバメヤンRWGというカタチばかり。そして、誉めたいのはほとんどRWGで試合に出たのにプレミア得点王になったオーバメヤン。CFならもっと取ってたんじゃないの。この2トップってタイプが違うので非常に相性もいいと思うんだよね。ワンタッチゴールや、カットインシュートの得意なオーバメヤンに、ボックス内できちんとシュートを撃ちたいフィニッシャー系のラカゼット。GKと一対一系のチャンスなんてラカゼットにもっともっと与えたい。彼のシュートインパクトは恐ろしいから。他の仕事が増えちゃうCF1トップはあんまり得意じゃなさそう。ラカゼットは真ん中どっしり、オーバメヤンは動き回る系でいいと思うんだよね。ただ、そうなるとトップ下欲しくなっちゃうじゃないの。ま、それは次回という事で。とにかく、FWはトップクラスの逸材が揃っている。なのに、それを活かしきれていないのがもどかしい。あと、大ケガをしなかったので、控えのFWがエンケティア一択ってのは勿体ないし、ターンオーバー的にもっと居ないと今年こそ大ケガしちゃうかもしれんよ。終盤で2人ともコンディション落としちゃったしね。ここでもケガ人ウェルベックの存在だよね。
・という訳で総括というよりはただの感想。結果的にどこも枚数が足りないし、どこもケガ人が出たシーズン。ケガ人が出るのは相手からの接触も多いから。迷いながらサッカーやってると相手のタックルも多めに食らってしまう。多めに走らないといけないので筋肉系もやってしまう。ターンオーバーが出来ないから、選手の休みも無い。コンディションを崩して試合に出る。強行出場。無理してケガする・・・うーん、負の連鎖。平日のプレミアでベストメンバーで挑んで負けなんてのも多かったなぁ。思い切って、ウィークデーなんかはターンオーバーしてもいいよ。言い方悪いけど、負けてもいいから調整して。さて、選手に関しては、圧倒的に枚数が足りない。今シーズンはスミス・ロウやウィロック、ネルソンにエンケティアの出番も多めでいいかもね。