インドから見た為替株概観 20171027 | 遠江徒然日記

遠江徒然日記

日々の出来事、感じた事を、私的視点で書き綴ります


US$/JPY=114.15(インド時間7時頃) 
INR/JPY=1.7568, JPY/INR=0.5681  
US$/INR=64.829 
SENSEX=33,147.13, + 104.63, + 0.32% (前営業日終値)
Nikkei=21,739.78, +32.16, +0.15%(前営業日終値)


    27日(木)のムンバイ株式市場Sensex及びNifty指数の上げは、政府与党インド人民党(Bhāratīya Janatā Party, BJP)が、今後ヒマーチャル・プラデーシュ州とグジャラート州議会で多数を得られるであろうとの予想が出た事が影響したと報じられています。

    政府が進める道路工事プロジェクトが、計画通りに進めば、道路を走る乗用車、トラックの数は増え、輸送効率が改善し、運送コストが低減される、とNitin Jairam Gadkari運輸大臣が発表。これにより商売上のサプライチェーン構築費も下がる効果がある、との発言。この運送費用削減は、更には製品の輸出価格競争力を付ける事になる、と言う見方です。政府は今後5年間で6.92兆ルピーを使う予定。このロード・プロジェクトはBharatmmalaと呼ばれ、インド西部北部東部を繋ぐ8万キロを超える道路建設計画であり、インド西部グジャラートから北部パキスタン国境付近を通り、ジャンムー・カシミール州から南西方向に向かい、中国との国境付近を抜け、更に東進、ミャンマーとの国境方面に向かう壮大な規模の内容です。道路工事従事者雇用が増えるだけでなく、周辺に産業が育成され、雇用就業される人の数も増える、輸出競争力にも寄与すると期待されます。中国の対外発展姿勢を強く意識したものと思われます。

    インド株マーケット終了後の欧州取引時間帯では、欧州中央銀行(ECB)が、従来続けて来た量的緩和策終了に踏み切る方向性が決まり、ECBによるユーロ国債の保有量は徐々に減る事になりますが、ドラギ総裁によれば、時間をかけてゆっくりと過剰資産を減らして行く方向との事。ユーロ売りの材料となり、その後、円に対しては132円台後半の動き。欧州株では、独仏は上げ。米国市場ではダウは上りました。米情報サービスのツイッター(Twitter, Inc.)株は、7-9月期決算発表好調で、大幅上げ。同じく決算を発表したアマゾン、グーグルは時間外取引で株価上げ。一株当たり利益が上がった事が買いの材料と言う事です。米議会で減税に関する審議が進み始めた事は、今後の株価指数にポジティブに反映されて行くと思われます。東京市場では、円安の流れの中、あるアナリストによる日経平均株価予想は21,750-21,900円と高値推移。前営業日は小反発の下げではありましたが、売られた分買いが入る、と言うサイクルで、投資家の投資意欲は旺盛と見られます。機械関連株の上昇地合いは、産業力の強さの連続を感じさせられますが、銀行・証券などの金融株で、今まで買われて来なかった株でも、業績に寄っては今後個別銘柄をの様にポートフォリオに組み込むのかが注目、と言うアナリスト意見あり。東京市場寄付きは株価続伸、米IT関連株好評価の勢いに乗ったものと思われます。

山田幸彦(デリー)