ギリシア神話の世界を漫画化した
その第2弾です。
スキャンダラスかつ示唆に富んだ「神々の世界」を
私たちに親しみやすく紹介されております。
10代の時に初めて読みましたが、改めて読み直しても
面白かったです。
深遠なるギリシア神話の世界を漫画家、
里中満智子先生がコミカライズしたその第2集です。
登場する神々は何というのか、喜怒哀楽が旺盛で
親しみの持てる存在ばかりです。
ここでも大神であるゼウスは人間、神といわず
あらゆる女性に手をつけては子供を産ませ、
いくら「俺の空」でもここまでのことはやっていないで
あろうという「性豪伝説」を繰り広げていきます。
この規格外ぶりには「神様の特権」というものを強く
意識してしまいました。
これをはじめてみたのは10代の頃ですが、
今読んでもビックリです。
さらには、美の女神であるアフロディテと卓越した
技術を持ったヘパイストスへと「結婚」し、それが
破綻へと続く道が描かれ、その「宿命」のようなものに
唖然としてしまいました。
アポロンが自分の持つ恋愛感情ゆえに次々と
悲劇を巻き起こしたり、太陽の神であるヘリオスの
息子であるパエトンが太陽を運ぶ馬車を駆って
それが暴走したときにゼウスがやむなく雷の力で
彼を殺してしまった話はこれで初めて知ったと
改めて思い出しました。
さらには酒の神様であるディオニソスが「神の子」で
ありながらもその複雑な生い立ちをもって生まれたと
いうこと。
後半部ではゼウスの支配に不満を持ったギガンテスが
オリュンポスの神々に戦いを挑み、「神々の戦争」を
繰り広げる部分。
メデューサがその美貌から見た人間が石になる
という姿に変えられたその経緯が確認できて、
なんともいえない気持ちになりました。
マンガギリシア神話 (2) (中公文庫)
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