本書はイタリア→日本→中東→ポルトガル→シカゴ在住。
西原理恵子画伯曰く「海外ドサ周り」こと異国暮らし歴
十数年の著者が自分の生まれ故郷である日本を
「近くて遠い」目線からつづったエッセイ集であります。
本書はイタリア→日本→中東→ポルトガル→シカゴ在住。
西原理恵子画伯曰く
「海外ドサ周り」
こと異国暮らし歴十数年の著者が自分の生まれ故郷である
日本を「近くて遠い」目線からつづったエッセイ集であります。
もともと自らの「モーレツ家族」の日常をmixiにアップし続け、
更新されているブログを拝読させていただく限りでは、
筆者の文章は独特の味わいがあって好きです。
さらに、自身がイラストを描いているので、またそれも一服の
清涼剤となっております。書かれていることはいまや筆者の
代表作となった『テルマエ・ロマエ』のルシウス並みに日本に
驚き、日本文化を楽しみ、真面目に悩む姿であり、彼女の真剣な
まなざしや苦悩する姿が真摯であればあるほど、それが
ユーモラスな笑いとなって行間からにじみ出てくるのでした。
たとえば、おっぱいだけが巨大化しつづけるオタクMANGAや、
日本における宴席には必ずといっていいほど出てくる「国酒」
ビールについてや、伊達男は伊太利亜にはいない、という
箇所にも衝撃を受けました。
僕は「イタリア男」というのはベルルスコーニ元首相のことを
考えていましたが、イタリア人の筆者の夫に言わせると
ああいう男はイタリアでもまれだそうで、
「その話題には触れないでくれ」
というのが一般的な認識だということを読んだときには
『やっぱりそうだよなぁ』
と思ってしまいました。
最後のほうに、日本の女性が強くなっても、日本の男性は
弱いまま、というタイトルの文章があって、そこに関しては
われわれ男性は十分に反省しつつも、最後まで面白く
読める一冊でございます。
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