ご無沙汰してます。
研修生の浅野です。
これまで右利き環境で暮らしているために、手、足、胴体は基本的に決まった方向に捻じれが生じていると書きました。
また、手、足の捻じれは胴体の状態に深い影響を与えています。逆にいえばここを操作することで、胴体部の症状を幾分かは緩和することもできるわけです。
今回は中間報告に近いものです・・・一回の施術での結果です。
30歳
工場に勤務する営業マンで、時々重いものを持つ、主にはデスクワークを行う。
また、ストレス解消にジムでウエイトトレーニングを多少行っている。
身体の状態:肩こり(首の付け根)、腰の中心部が痛い、目が疲れる、手足が疲労してダルイ(前腕、下腿)。猫背。
本人談:体がどこに行っても硬いと言われるし、揉まれた所で楽にならない。
実際に触ってみると、股関節周囲、腹部、胸部、脇に触れただけで転げ落ちるくらいに笑い出します。特に腹部と胸は異様に張ってました。
筋肉が極度に緊張して力が抜けにくい状態になると、触ると痛いか、くすぐったさで笑い出す状態になります。指をあてがうと板にはじき返されるような硬さです。
手足については、カチコチでしたが触ることが出来るので通常の技で指先まで、アプローチして、筋肉の硬さを抜くことは出来ました。触って緩い状態にまでなり、だるさは解消できました。
また、股関節も触りにくかったのですが、此処に関連する脚部の筋肉を緩めることで、張りが薄らぎ、幾分かは触れる状態になりました。もともと背部についても触ることは出来たので、関連のある股関節を緩めることで、腰までは、難なく痛みを解消することが出来ました。
どうしても、胴体部については、触ると余計に力が入って、硬くなってしまします。
猫背の場合、体が捩れているうえに、腹部や、胸部、喉もとと言った身体の前面の筋肉が縮んでいるので、どんなに意識して反らそうとしても身体を伸ばすことが出きないのです。
こうなると首の付け根が後方に張り出ているので、負担が掛かり痛みの解消は出来ません。
まともに触って張りを取ることが出来ないので、腹部、胸部に関連する手足の部位を緩めて弱く引きのばしていくことを試してみました。
身体には患部とその関連ポイントに同時にアプローチすると緩みだす作用があるのです。今回は関連ポイントのみを利用しました。
関連ポイントを緩めるアプローチをして、その後、腹部、胸部の硬さを、交互に触って確認していくと、くすぐったさの程度が減り、軽く触れる分には問題がない部分が増えてきました。
最終的には右の胸部と右腹部以外には触れるようになりました。
何とか体は伸ばせるようになったので、胸椎上部の矯正を行って、首の付け根の痛みは取ることが出来ました。
ただ、減ったとはいえ、右の胸と脇腹の筋肉の縮みが残ってはいるので自然に力を抜くと丸みは残りました。
この部位については今後何回か施術を継続して緩めるしかありません。
目の疲れについてですが・・・・・・・正直なところ、胴体に先にアプローチしたので、頭部は緩みやすい状況でした。頭部の歪みが問題となる場合、体幹を整えた方が身体からの捩れの影響が減り、頭部の症状に対応しやすくなるのです。
顔の筋肉が硬かったので、頭部の捻じれ取りを行いました。
形を整えることで、筋肉が緩んだので、そのまま目の周りの筋肉を緩めると、目の疲れはあっさりと抜けました。
今回は中間報告の形となってしまいましたが、筋肉の関連性の知見がこの手法にあったことが救いでした。
技の形が通用しない場合として取り挙げてみました。