6年目のインプレ 9040 |  MagnumCraft CustomRodBranks  カスタムロッド&ブランクス&パーツ  

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アカメSpecial9040のインプレを頂きました。

此のブランクは大物鱸からアカメまで狙えるブランクで私の中でも、これ一本という時の筆頭に挙げられるブランクです。



「昨年1030をインプレさせて戴きましたが今回はかつて青木様が
ヤフオクにて出品していた時代の9040のインプレ、組み立ててから
実に6年目にしてのインプレです。

まずこのブランクですが、バットはもちろんティップまでシャキッとして
パリッと、まさに金属的な感じを受けるものです。1030はシャキッと
しつつもしなやかですが、9040はそれとは対照的にティップから
カリッとした硬さがあります。ハッキリ言えば昨今のシーバスロッド
の常識からは外れているのではと思えるような、まず間違いなく
ショートバイトは弾いてしまうと感じていました。確かにシビアな
バイトが多発する状況では不利かもしれませんが、ガッチリと
フッキングが決まると実はばらしにくい曲がり方をしますね。
マグナムクラフトらしい、ティップからバットまで淀みなく負荷の
増加に伴い綺麗なカーブを描きます。

話がそれました。ルアーロッド仕様の9040の話に戻します。
キャスタビリティ、これは間違いないものですがキャストは非常に
楽です。ディスタンスはもちろんアキュラシー性能もなかなかの
ものですね。しかも9ftというレングスなので取り回しも楽であり、
オーバーヘッド、ピッチング、場合によってはバックハンドピッチング
でも普通に行えます。使用できるルアーのウェイトも幅広いもので
10g~30gオーバーでも普通に投げれます。一言で申し上げれば
まさにバスロッド感覚で取り回せるかな、と。但しですが、バスロッド
感覚で振り回せますが飛距離は申し分ありません。ピッチング
で26gのミノーをキャストしてもスパーン!と真っ直ぐに、50mは
軽く超えるキャスタビリティがあります。オーバーヘッドなら60m
は確実に叩き出しますね。しかも投げていて実に気持ちがいい
のが一番の特徴かな、と。爽快に投げれる、投げているだけで気持ちがいい
と言えば良いのかもしれませんが、回遊待ちの釣りの場合、この辺り
のアングラーのモチベーションを持続させることは非常に大事なこと
だと思いますね。

さて感度ですが、自分はDPS18にハイブリッドアーバーの組合せ
にしたのもありますが、感度についてもなかなかのものです。
コッというショートバイトでも確実にわかります。ソフトルアー+ジグヘッド
でないと出てこないようなシビアな状況でもわかります。感度についても
全く問題なしというか優れものです。但し、ソフトティップなロッドと
比較すると乗せるという部分ではどうしても劣ってしまいますが、
これは仕方のないことだと思います。が、最近感じたことですが
ある時に使うとこのロッドはその真価を発揮すると思います。

それは産卵を終えたシーバスが河口付近でベイトを捕食して十分に
体力を回復させ終えた時期、デイゲームなどでルアーの早巻きに
良く反応する時期なのですが、この硬さがまさに大きなアドバンテージ
を生み出してくれます。メタル系のジャーク&フォールを行う時にルアーの
動きが手に取るようにわかり、食わせるタイミングがハッキリと読めるのです。
またこの硬さからルアーを意のままに操ることができることもアドバンテージ
の一つですね。重量と抵抗が大きいメタルバイブも意のままにキビキビと
ジャーク&フォールで動かせます。フォール中のルアーの動きもしっかりと
読めますね。
ヒラヒラ~っと落ちていく最中に突然違和感を感じたらもう後は向こう合わせで
ガッチリとフッキングしてくれます。この時期のシーバスは体力を回復させて
食い気が立っているので基本向こう合わせですが、この状況に硬いロッド
の組合せなので向こう合わせでもガッチリとフッキングしてくれるのかな
と感じました。ナイトゲームのミノーでも同じです。ソフトなロッドの方が
良いかなと思われるサーフェイス系の釣りでもバッチリです。
自分はこんな時にはZ120F SSRを多用しますがキャスト、ルアー操作、
食わせ、ランディング、どの場面でもストレスなく爽快に使えます。

アベレージはだいたい75~80センチですが、流れの強い中で元気の良い
個体でもグイグイとポンピングで寄せてこれます。しかも短時間で寄せてこれる
上に比較的短めなロッドなのでランディングまでの時間も非常に短く、結果的
に魚の体力を必要以上に奪わないのでリリース時に元気に帰ってくれるのが
本当に嬉しいですね。ペランペランのロッドでこの状況だとランディングまで
手こずってしまい、結果的にリリース時に魚は腹を上にしてしまいますが、
このロッドに限ってはそれは皆無でした。この点も本当に気に入っています。
硬いゆえに魚には厳しく、しかし優しさを兼ね備えたロッドです。
食べない魚なのですからしっかりとしたリリースをしないと後味が悪い
ですからね。

さて最後になりますが9040の逸話を一つ。外海の大激流、それこそ大増水した
渓流を思わせる大激流の中で座布団より大きなエイを掛けてしまい、さてこれは
どうすべきか、と悩んでいた末に「予備のブランクもあるし、どうせなら折れる
まで曲げてみよう」
と悪戯心と共にDPS18のリールシートが手の中で曲がるまで
力を入れてみたのですが・・・・・まったく力負けしません! 大激流の中の座
布団エイを
ジワジワと寄せてこれました。周りにいた複数のアングラー
が“そこまで曲げてその竿折れないのですか!”と驚きの声を上げていたのが印象
に残っています。
結果的にリーダーの根擦れで救われましたが、9040の秘めたるパワーを
改めて思い知らされた時でもありました。もしメーターオーバーの暴れん坊の
シーバス
を獲ってくると思ったら自分の選ぶ竿は間違いなく9040になるかな、と思い
ます。

ロッドビルディングは自分の身体や使い方に合わせたテーラーメイドの仕立のスーツ
のように仕上げられるのでいつまで使っていても飽きることはありませんね。
でもそのようなこともできるのも青木様の豊富な知識と経験に裏打ちされた
優秀なブランクがあったからだと思います。

これからも御身体を大切にされて自分たちのような人間をワクワクさせてくれる
ブランクを世に送り出してください。

それでは失礼させて戴きます。」


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