いきなり重い話だと思われるかもしれないが、
生きている限り、苦しみ悩みの波は絶えない。
うつ病で療養しているのは、
一時的に、大波が去っていくのをじっと待っている状態。
それは必要なこと。
大波に立ち向かい、自ら飛び込んでいって死ぬこともある。
死なないために、
もう一度、前に進むために、
今は一時的に動きを止めているんだ。
でも、ずっとずっと動きを止めていたら、
今度は泳ぎ出す気力がなくなってしまう。
いま、止まっているのは、
もう一度泳ぎ出すためなんだ。
それを忘れたらいけない。
泳ぎ疲れている今、
しっかり体を休めたらいい。
休めていても、次々に波はやってくるから、
完全に平穏にはならない。
それでも、体を休めることはできる。
体力を回復することはできる。
そして「ここだ」と思う時に、
泳ぎ出すんだ。
波に立ち向かう術を身につけて、
もう一度、波に向かっていくんだ。
ちゃんと技術があれば、
波に乗ることだってできる。
楽しくなってくる。
がむしゃらに進むのではなくて、
自分の体力と相談しながら、
うまく波に乗ったり、
波が弱まっている時は休んだり。
うつ病で療養している間に、
体力が完全になくなってしまわないように、
未来に向けて、コンディションを整えていく。
スポーツ魂というか、
「自分は絶対に負けない」
「最後に勝利をつかむために、休むんだ」
という気持ちを忘れないこと。
弱気になってしまうことは一流選手にだってある。
それでも勝つ選手は、
必ずどこかで立て直すんだ。
その時期を、じっと見計らっている。
勝ち負けがすべてではない。
でも、勝ちにこだわり続ける人にのみ、
得られることがある。
目指すところが、その人の人生をつくっていく。