最近、ふと思うことがある。
わたしは病気になったけれども、
もし人生に立ち止まるきっかけもなく
順調に進んでいたら、
きっと働き過ぎの「ワーカホリック」になっていただろうな。
上昇志向で
何でも挑戦してみたくて
目標はできるだけ高めに
競争も大好き
リーダーシップも望むし
注目も集めたい
能力もどんどん高めたいと思う
そんな私だから
努力と根性で
死に物狂いで働いて、もっともっと上を目指して、
他人から羨望のまなざしで見られれば
自信一杯に突き進んでいたと思う。
でも、そんな私が「うつ病」になった。
正直、はじめは考えられない事だった。
他人より活動していない自分なんて、信じられなかった。
今はそうは思わないけれど。
本当に大切なものって
何かを考えるようになった。
立ち止まって自分の心を見つめるようになった。
それって、全然わるいことじゃないでしょ。
病気にならなければきっと
もっと歳をとって、
そしていままで歩んできた道を振り返って、
何かを思っただろう。
何を思うのかは分からない。
人は変わる。
心が変わる。
環境も変わる。
友達も変わる。
それは実に自然なことなんだ。
それを受け入れて
あれもこれも否定したり、蹴落としたりせず
自然な形で生きていけばいいんだ。
ときどき、もし、自分が
平安時代や鎌倉時代、江戸時代や明治時代に生まれていたら
どんな人生観で生きていただろうって考える。
平安時代に生きていたら、
ほとんどの時間は女性とだけ接して
運命の人が現れるのを、ひたすら待っていただろう。
鎌倉時代に生きていたら、
戦に出陣する夫を見送り、
家を守っていただろうか。
江戸時代に生まれていたら、
町に出て買い物をしたり、ちょっとした着物を作ったりして
子供を育て、生計をたてていたかな。
平成の今、女性もあくせく働き、男性もあくせく働く。
槍や鉄砲で死ぬことはないけれど
他の時代に生まれていたら……と考えていたような
名誉や金銭に関係なく、家族を思う生活が
難かしい気がする。
今、この時、自分らしく生きること。
どんな風に生きれば、自分らしいと感じられるかな。
そう考えながら、今日も生きているんだよね。
自分の内から湧きでるものを素直に感じて、
押し込めてしまわずに生きていきたいな。
