乳癌記録 -2ページ目

乳癌記録

2007年10月に乳癌の手術をしました。右乳房、温存手術で4分の1ほど摘出。

その覚え書です。

 年に一度でいいと言われてから気が抜けたというわけでもないけれど、生理がきたり年末年始になってあわただしかったり、用事が出来たりと、婦人科の検査に行くのを先延ばしにしてしまっていた。

 結局一年と7ヶ月くらいたってしまったような……。


 前回やった体がんの検査が痛くて、あれをまたやるのが嫌で、ずるずると延期していたけれど、最近子宮がんのキャンペーンをよく見る。見るたびに「こうやって日常的に目に付くのに行かなかったら、後で後悔することになるのかな」なんてことを考えてしまう。


 先週は実家に帰って行かない言い訳にしていたけど、覚悟を決めて行って来た。

 以前行ってた病院が、大きい建物に移っていた。

 会社の健康診断でも行っている病院でもあるので知っていたけど。

 

 私がこの病院で検査を続けるのは、「あなたにはホルモン治療はしない方がいい」と先生が言ってるからかも知れない。でもここ数ヶ月、40日周期くらいで生理は来ている。年を取ってからの方が順調なくらい。

 

 検査は「頸がんは健康診断でやっているので、体がんだけでいい」とのことで、一項目は免除。

 超音波と細胞検査。

「もうすぐ排卵ですね」と言われる。子宮をエコーで見ればわかるらしい。

 体がんの検査は、思い切り力を抜いた。

 身体に力を入れすぎてると痛みが増すみたいなので、観念すると、あんまり痛さを感じなかった!

 しかしその後、違和感はあって気持ち悪かったのだけど。1時間もすれば楽になった。


 結果は2週間後。

 

  

 

 ふと通りかかって献血しようと思いました。 

 アンケートに答えながら考え込む。

 過去にかかった病気にがん、がある。

 しばし固まった後にチェックして提出。


 医師との面談の時に「この病気になった方は、5年は献血できません」

 と言われました。放射線や抗がん剤を使用していなくても5年、していたらそれ以上ということらしいです。

 知らなかったので退散。

 朝食から時間がたっていたのでドーナツもらって水分補給していたのに。

 

 しかし私は、手術って輸血するもんだと思っていて、「輸血したことがあるか」にイエスと答えたのですが「乳癌の手術に点滴はしても、輸血はしないですよ」と言われてしまいました。

「先生からもそういう説明があったはすですけど」「未成年の場合は親御さんに説明があって」「もし輸血が必要なら、事前に本人の血液を使用しますし――」「先生に確認して頂いて」

 すいません。私の勘違いだったとは思うんですけど。

 献血に行ってなんでそんなことで説教されるんだろう。(別件の質問でも、なんか怒られてる気持ちになった)

 無料の健康診断目的で行ったわけじゃなくて。

 自分の手術の時に献血の血が使われたのなら、恩返しじゃないけど、自分の血を誰かの為に使ってもらおうと思っただけです。


 そりゃ多少は善行のつもりもあったけどさ。血液検査で何か悪いことがわかるんなら、何が検査でわかるかなんて運なんだし、そういう機会も利用したいし。

 でも「がんキャリアは5年間献血できない」と判明した後で、「輸血するわけない。輸血したかどうか、わからないのか」ということで、責められてもなあ。

 すいませんね、結局献血出来なくて。

 実は5月の3日とかに採血に行き、診察の予約をしようとしたら、最短で5月の最終週の木曜、とか言われて「そんなに先なんですか!」とびっくりしました。

 

 その後調整して6月上旬という約一月後の検査結果を聞きに行きました。

 

 会社がヤバいらしくて、月四日の休業日なんて設定されましたので、いつもは半休なんですが、一日休みですよ……。


 いいのか。どうなんだか。


 何故かわかりませんが、待合室で待っている間、怖くて仕方なかったです。

 癌がわかって手術するまでとか、その後の検査や治療法を聞くために通っていた頃のことを思い出したのかもしれません。


 これまでは待つ間は半分「会社行くんだけど」とイライラしていたのですが、それがなくて、ぼんやりできたからかもしてませんが。


 初診(予約不可)の方が多いらしく、朝一の予約なのですが、初診の方が先に呼ばれていました。

 初診を受け付けた際の紹介状に目を通した先生からの指示で、看護士さんに先にエコー撮って来てくださいとか言われていて、自分の時を思い出しました。この大学病院の検査技師さんに『まだわかりませんが、ここが癌の可能性がありますね』と言われて「癌です」と返事しました。技師さんは気を遣った言い方をしてくださっていたのですけど、もう確定だったし。


 放射線が……という会話とか、心細そうな娘さんとお母さんとか。

 普段忘れているせいなのかもしれませんが。待合室にいる人の中には、もちろん会社の検診でひっかかって検査に来ただけの人もいるし、治療中の人もいて。

 何故か怖くて。血液検査で引っかかったって、私はクリニックにマンモとエコー撮りに行って、それで結果でない限りは納得しないけど。慢心とか、怠惰な生活とか否定できないし、ここでもう一回告知されることがあっても、どこか「やっぱりな……」と思うかも知れないと思ったり。


 他の患者さん見てて「紹介状なくしました~」とか

 「検査を受けられてないんですか?」と言われて

 「受けてないです。でも診察の日を変更して来ましたが何か?(検査をしてから来なくては、結果が聞けないんですが、そこを理解してなかったみたいです)」的な人がいて、受付や看護士さんが言葉につまってました…。

 でも言い返さないのね。「これから検査受けてきてください」と言われてました。

 

 しかし私も、先生の説明をしっかり聞いて、メモしなくては、次回は10月とかになるので。アホのように何度か「○○~で、××ですね?」と確認します。くどい患者だ……。

 私の70近い母親が、父の先生と話してる時と、理解力は変わらないかもしれませんが。


 あ、で診察自体はあっさりです。「痛みますか~?」「いえ全然」「でしょうねえ」

 入っていったとたん、ああ問題ないな。という感じ。血液検査(腫瘍マーカーの検査以外でも、特に問題はないそうです。「まっっったく問題ないです」くらいの長閑さ。

 「本来、治療は必要ないし、再発もないですから」と、言われたのがすごく嬉しかったです。

 やっぱりまだ、治療を選ばなかったことは正しかったのか、セカンドオピニオンはすべきだったのか、考えることはあります。

 

 とは言え、主治医の先生に責任を押し付ける気は、まったくないです。念のための術後治療とセカンドオピニオンを勧められましたし、それを無理強いすることもなく納得してもらったことを感謝しています。

 何かあったって、私は自分で決めたと受け容れるつもりでいます。

 それでも「大丈夫ですよ」と何気なく言ってもらえるのは嬉しいです。

 

 まあ来月から、お給料は下がる予定なんですが。

 帰りにちょっと買い物して、銀行で口座作って、いろいろしました。

 

 次は乳腺科専門のクリニックで、マンモとエコーとたぶん血液検査とレントゲン受けて。その後大学病院の予約取って先生に検査結果を見てもらい、その日にCTを取って、その後CTの結果を聞きに行きます。最低でも3回。

 でもクリニックでは「…ここが気になる」と言われて、一回で帰れたことがない私。次こそは、あっさり帰りたいです……。