え・・・何この神展開。

↓本編







「さぁ・・・来い!」

私に聞こえる様な声で緑の生徒は構えを取りました。


ハッキリと申しまして、彼女が私に勝てる見込みはほとんどありません。

「あらあら・・・。限界なのではないのでしょうかぁ?」


「良いから来なさい」

眼の中の光が一層輝き始めた彼女には既に隙はなかったのです。


「・・・ふぅ」

多少飽きれ気味に、私は超人の能力を発揮するでした。


彼女の強い意思を打ち倒す為に。







来る、と私は眼を閉じた。

見えない攻撃を眼で追っても意味が無い。


だから私は『気』を読む。

生き物が活動する上で必ず発している無意識の気配。


どんな達人でも超人でも完璧には消せない物。

(・・・5メートル。・・・3メートル)

一秒毎に近付く『気』を追いつづける。


(・・・2メートル。・・・1メートル。・・・!?)

残り1メートルを切った瞬間、白蓮の『気』を見失った。


(いや・・・。完全には消えてない・・・。奴は・・・)

ヒュオッ!!と風を切る音がする。


(そこだ!!)







当たる、と感情を表に出さないまま私は考えました。

どうやら気配を読む能力に長けている彼女はこちらの動きを察知している様で、隙を見出だせません。


なので私は、自らが出せる最高の力で。

空中を蹴ったのです。


空気を踏み台に私は彼女の背後からラビットパンチを狙います。

一撃当たるだけで気を失う威力を込めて。


一秒にも及ばない時間の中で、私の右手のパンチは彼女を捉らえる事ができませんでした。

なぜなら彼女は私の最高の攻撃を腰を落として回避し、反撃の左手が私を襲ったからです。


「・・・っ!?」

慌てて身を捻るが、左手はそれより早く私を捉らえました。


「ハァ!!」

声と共に吹き飛ばされた私に、彼女の声が聞こえました。


「負けませんよ!」







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お気楽な椛(作者)は異変の実態に気付けるのか?

見えない異変編、完結へ。


↓本編







椛:「ふぁ・・・あふ・・・」

白狼天狗の支給服に身を包み、大欠伸をかます椛。


背中に片刃の剣を背負い、左手に半身を隠すほどの盾を装備している。

椛:「毎日山の警備だけじゃつまんないな・・・」


天狗としての生活にも慣れ始めた作者ではあるが、元々楽天家の作者には強制的な縦社会は少々キツイ場所だった。

椛:「しっかし・・・。この盾と剣だけは格好良くて助かるな」


背中から剣を抜きさり、空へ跳ぶ。

椛:「水無瀬流剣術 其の壱 凪!」


それらしい名前を付けちゃいるが、ただの自己流剣術だ。

鉄が空気が切り裂く音が小さく木霊する。


椛:「・・・うっし」

まずまずの動きに満足した椛は地上に下りた。


椛:「胸重っ・・・」

剣を背負い直すと、椛は肩を回す。


女性の胸ってのは、一見重量が無いように見えるが実はそうじゃない。

しかも大きいと胸の付け根(鎖骨の少し下)が痛むんだ。


水泳なら水の抵抗が酷いし、マラソンなら揺れるわ痛みが走るわ・・・。

って何話してんだ俺は!


椛:「っと、そろそろ再開しないとな」

山の警備を任される白狼天狗である椛。


サボりが見つかると減給を食らうのだ。

椛:「そういえば、紫の言う異変ってなんだったんだろうな」


しばらく空に眼を向ける椛。

椛:「まいっか~」


考えるのが面倒臭くなった俺はひとまず山の警備に戻るのであった。

椛:「今日も今日とて明日は元気。本日は晴天なり、ってな」







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鉄拳制裁をモットーの生徒会長、聖 白蓮。

不良をお仕置きするとは言ったもので、その実態は処刑と呼ぶに相応しい物であった。


↓本編






「邪魔するならお仕置きですよ?」

猛獣に睨まれた様な殺気が美鈴の身体を包み込む。


「・・・私にお仕置き出来るのは咲夜さんだけです」

白蓮の気迫を押し返す様に美鈴は構える。


「あらあら~。一応言って置きますけどぉ」

仄かな微笑を浮かべる白蓮は小さく言った。


「私、強いですよ?」
美鈴がその声を聞く事は出来なかった。


一秒にも満たない時間で間合いを詰めた白蓮に鳩尾をクリーンヒットされたからだ。

「ゲフッ!?」


「あ~ん。人間じゃないから手加減が難しいですぅ」

いつの間にか同じ位置に戻って居る白蓮が悔しそうに声を出す。


「ゲホッ!!ゴボッ!!」

殴られた方の美鈴は身体をくの字に曲げて吐瀉する。


(昼食べてなくて正確でした・・・。出るのは精々胃液ぐらい・・・)

それにしても、と美鈴は考える。


妖怪の私を軽々と殴り、私の視認速度を上回る踏み込み。

ただ者でない事は確かだ。


「シッ!!」

次に仕掛けたのは美鈴。


地上スレスレを飛ぶ様に駆け、白蓮の脚を狙って蹴りを放つ。

相手が強者であれ弱者であれ、機動力を削るのは常套手段だ。


「あらあら~。結構頭が良いんですねぇ」

ゾクッ!!と美鈴の直感が危険を察知する。


全身の力を使ってのバックダッシュ。

次に聞いたのは派手に響き渡る破壊音。


「勘も良いんですねぇ。うらやましいわぁ」

白蓮は右足を地面から引き抜いた。


(脚狙いの攻撃に宙返りで反撃に出るなんて・・・)

白蓮は脚への攻撃を垂直飛びでかわし、そのまま前転宙返りで踵落としを決めてみせたのだ。


「勝てないなぁ・・・」
小さく呟く美鈴は眼を閉じて、構えを取る。


「まだやるんですかぁ?イジメは良くないですしぃ」

白蓮が失礼な事を言うが、反論は出来ない。


相手の強さは美鈴を遥かに凌駕している。

だから、だからこそ。


「貴方は勝てませんよ。私、負けませんから」

勝つのではなく、負けない。


それが私の目的。

「さぁ・・・。来い!!」






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