究極の陰謀論者の末路を描いた作品、だったはずのSFサスペンス。
これ、ストーリーを書くだけでネタバレに近づいてしまうので、レビューを書くのが難しい。
「地球が宇宙人に侵略されようとしている」という妄想に取り憑かれたテディ・ガッツ(ジェシー・プレモンス)と、彼に従順なドン(エイダン・デルビス)。
二人は製薬会社のカリスマCEO、ミシェル・フラー(エマ・ストーン)を拉致してしまう。
テディは、自分たちは「人類の抵抗本部」であり、ミシェルはアンドロメダ宮廷の高位者だと主張する。
さらに彼女は、母星のために人類の「テクノ奴隷化」と、農業企業による地球の崩壊を手助けしてきたともいう。
だから月食の夜、宇宙船へ連れて行ってくれたら、地球を救うために王家の者と会談したいという。
ミシェルは自分は正真正銘の地球人だというが、テディは聞く耳を持たず、気弱なドンは気をもむばかり。
そこへ、テディを不審者とみている町の警官ケイシー・ボイド(スタヴロス・ハルキアス)が訪ねてくるが、ここでトラブルが起きる。
テディは陰謀論者で、言ってることにまったくブレがない。
本人があまりにも自信満々で、この自信満々な話を聞いてると、だんだんと「ひょっとして……」「本当に宇宙人と交渉するんか?」となりかけ、気弱なドンの気持ちも分かる気がする。
ミシェルが丸坊主にされるシーンがリアルなんだが、目覚めて自分が丸坊主にされているにもかかわらず、むっちゃ冷静に「髪の毛は?」と聞くシーンがある。
これって「伏線やったん?」と思ってしまう。
いくらなんでも冷静すぎるやろと。
でも彼女の顔そのものも伏線になってると思う。
そして効果音を兼ねたゴージャスなバックサウンドが無駄に迫力があり、観客に「こいつら、どう思う?」と問いかけてくるような感じもする。
音の構成が『未知との遭遇』と似てるような気がしたし、ラストの画作りや勢いにも似たものを感じた。
とにかく、「宇宙人は本当に襲来するのか」「この男はただのイカれたサイコなのか、それとも本当に世界を救おうとしているヒーローなのか」が入れ代わり立ち代わり迫ってくる、面白い映画やった。
とにかく演じたエマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、エイダン・デルビスの演技がエグすぎて、最後は「は?」で終わる。
