生真面目な強盗とヨレヨレ刑事の追走劇を描いたアクション・サスペンス。
宝石の配送情報を独自に入手し、独自のルールに従って完璧犯罪を繰り返す強盗マイク・デーヴィス(クリス・ヘムズワース)は、盗んだ宝石を盗品買取業者のマネーに卸している。
しかし、盗品買取りのマネー(ニック・ノルティ)は、彼の慎重すぎる姿勢を歯がゆく思っていて、獲物を横取りするようにサイコなオーモン(バリー・コーガン)を介入させる。
ベテラン刑事ルー・ルベスニック(マーク・ラファロ)はデーヴィスの犯行の特徴を分析し、独自に追跡していて、犯罪が国道101号線沿いでの繰り返されていることに気がつく。
警察の管轄がバラバラになることで、別々の独立した事件として処理されることを犯人は狙っているということ。
一方、保険会社の社員シャロン・クームス(ハル・ベリー)は、自分の実績が認められず、出世もできないことから、会社に対して強い不満を持っていた。
そんなシャロンにデーヴィスは巧みに近づき、宝石の運搬計画を入手して実行に移す。
ルベスニックは散らばった情報からシャロンを突き止め捜査の手を伸ばすが、シャロンはオーモンに脅され、デーヴィスの計画を吐露してしまう。
追い詰められたシャロンはルベスニックに助けを求めるが、って話。
カーチェイスも凝っていて迫力があり、これは「映画館で観たかった」と思ったが、このシーンにも意味がある。
刑事のルー・ルベスニック(マーク・ラファロ)は、一見ヨレヨレに見えて刑事コロンボっぽいが、動きやテンポはアクティブなので、しっかりストーリーを牽引してるように見える。
問題のオーモン(バリー・コーガン)なんだが、コイツがホンマサイコパスで、本来なら”Youは何でこんなことしてんの?”と突っ込みたくなるところを、そう思わせない狂気のキャラクターとして描かれている。
そしてシャロンが一番切実で、デーヴィスの情報入手方法に説得力をもたせる役目を果たしてる。
突然登場したデーヴィスの恋人のマヤ(モニカ・バルバロ)も、始めは”この人いる?”と思っていたが、出会いと同じで、デーヴィスを後ろから突っ込んで彼の人生のブレーキ役になってる。
デーヴィスは犯罪を繰り返しているが、人は殺めない。
被害に遭った宝石も、どうせ保険で補償されるから誰も困らない。
もちろん褒められた理屈ではないが、彼は“自分なりの倫理”の上で動いてる。
だからこそ、マヤの存在は彼にとってブレーキであり、救いにもなっていたと思う。
登場人物それぞれの“何で?”にちゃんと理由があるので、ストーリーに穴を感じない。
それでいて、最後は想像の上をいく終わり方で、これはこれでアリやと思う。
というか昭和の浪花節っぽくて泥臭い良さを感じた。
ただ、唯一残った盗品の買取り屋マネー(そもそもマネーってなんやねん?)だけ手つかずやったので、コイツは一発くらい殴っても良かったと思う。
