昭和風ノスタルジーあふれる「父探し」を通じた少年の成長と、希望と現実の狭間を描く、市井の温かさが光るヒューマンドラマ。
密輸化粧品を売り歩く母(シン・エラ)と暮らすキム・ヨンネ(パク・チビン)は、死んだと思っていた父がソウルで生きていることを知り、会いに行く決意をする。
そしてソウルまで行く旅費を稼ぐため、友達のソンス(チャン・ジュニョン)とアイスバー売りのアルバイトを始める。
いじめに遭いながらも父に会うため必死で働く中、母にバレて止められるが、密輸でソウルへ向かうアイス工場先輩チェ・インベク(チン・グ)に父探しを依頼する。
インベクの帰りを待つヨンネだったが、到着時には予期せぬ結末が待っていた。
ひねりもなにもない、超ストレートな「父を探す少年ドラマ」。
それでも少年ヨンネを演じるパク・チビンの素朴で爽やかな演技に癒やされ、最後まで観ることができた。
インベクの同僚でアイスバー工場で働くミスクを演じるハム・ウンジョンも可愛い。
唯一の心残りは、ソンスをあんな酷い目に遭わせた悪ガキどもへのカタルシスがないこと。
ソンスが可哀そうでならないので、何かやって欲しかった。
子どもの頃、近所に割り箸アイスを10円で売る駄菓子屋があって、ヨンネたちが売り歩くアイスを懐かしく見た。