理不尽さだけが残る「運の悪い日」 | 三匹の忠臣蔵

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日々是好日。
お弁当ブログだった「お弁当にはたまご焼き」からリニューアル。
映画レビューを中心に、日々思いついたこと、感じたこと、趣味のことを書いてます。

縁起がいい夢を見たら最悪の客を乗せて、優柔不断な正確が災いし家族を失う小心者の物語。
タクシー運転手オタク(イ・ソンミン)が交代ギリギリに、金に誘われキム・ヒョクス(ユ・ヨンソク)を乗せることになる。

優柔不断だが小心者の欲は備えてるオタク役を演じるイ・ソンミンと、納豆のようにネトネトしたキム・ヒョクス役を演じるユ・ヨンソクの二人芝居。
変幻自在のイ・ソンミンに対し、唯一の芸で対抗するユ・ヨンソク。
前半と後半でストーリーが変わる設定で、息子を殺された母親役を演じるイ・ジョンウンが消えることで切り替わりのメリハリになってる。

刑事キム・ジュンミン役のチョン・マンシクにはもっとエグさがあっても良かったと思う。

個人的にはキム・ジェボムのシーンがもっと見たかった。
You tubeでしか見ていないが、日本でもリメイクされたミュージカル「어쩌면 해피엔딩(もしかしたらハッピーエンディング)」でファンになった。
このミュージカルでは「賢い医師生活」のチョン・ミドも出ていて、とにかく韓国俳優陣の演技力と歌唱力に驚かされる。
ちなみに「어쩌면 해피엔딩」は今年のトニー賞で、作品賞、演出賞、脚本賞、音楽賞など6部門で受賞した。

しかしこれ、最後はハッピーエンドといえるのかな?家族は戻ってこないし。
そして試されるのはいつも被害者。
そう考えると被害者はやられっぱなしで、やられた方が切り替えるしかない理不尽さもしっかりと描いてると思う。